人間牧場

〇病院の待合室 

 昨日全国一斉に新型コロナの非常宣言が解除されましたが、不用不急の外出や三蜜を避ける行動はすっかり身につくようになりました。それでも必要な病院診察の外出理由を口実に、先日怪我した足の傷の診察と手当に、下灘の診療所へ出かけました。

病院の待合室は賑やかでした

 小さい病院ながら待合室には、懐かしい人や顔見知りの人が10人ほどいて、「あら珍しい、どこが悪いの?」などと聞かれ、その都度「実は怪我をしまして」と話すと、「それは大変ですね」ならまだいい方で、「何をしよって怪我をしたん?」などと根掘り葉掘り聞かれ、その都度怪我の説明をさせられました。

 中には「前日の日曜日、南海放送のラジオ番組であなたの話を聞きました。面白い話でした」と、話しかけてくれる人もいました。そういえば当の本人の私は聞いていなかったのですが、南海放送ラジオで、かつて放送した番組の再放送があったようです。最近はコロナの影響で番組も取材ができにくく再放送が多いようです。

 中には大阪で暮らしているものの、お母さんの介護でふるさとに一時帰宅していて、お母さんを病院へ連れて来たという人に逢いました。お母さんの顔は知っていますが、話を聞けばその人の結婚披露宴の司会を私がしているようで、「その節は・・・」からすっかり過去にタイムスリップした話になりました。結婚披露宴の司会を537組もしているので、全てを覚えてはいませんが、「そういえば」と少しずつ蘇りました。

 上灘の近所に住む2人の女性は、片道300円を払えば玄関先まで迎えに来てくれるデマンドタクシーを利用して通院しているようでした。お薬や湿布薬を手にもてないほど貰い、雑談や近況を嫌と言うほど喋り、そのうち迎えに来たデマンドタクシーで帰って行きました。僅か30分ほどの出来事でしたが、平和で長閑な田舎の病院待合室でのお話でした。

「病院の 待合室は 満員で マスク越しだが 会話が弾む」

「何処悪い? 足を怪我して 繰り返す まるで尋問 心配よそに」

「畑にて ラジオ番組 聞いたとさ 当の本に 聞くの忘れて」

「その昔 結婚披露の 司会した お礼を言われ タイムスリップ」

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