〇黒山神社の再建
何年か前、子ども体験塾のハイキングで、子どもたちと一緒にふるさとの名山黒山に登りました。黒山の山頂には中世の山城跡があり、今ものろし場や廓の石垣跡が残っています。また黒山山頂に通じる仏峠には隠れキリシタン時代のものと思われる石仏もあって、史跡的には貴重なものですが人里からかなり離れていることもあって、雑木雑草に覆われ人の進入を拒みつつある状態です。
黒山の中腹に黒山神社がありますが、私たちが訪ねた後、倒木が社殿を直撃して倒壊してしまいました。私たちが子どもの頃は毎年春の祭礼は賑やかで、私も麓に親類があったため親類の人と一緒に何度か祭礼に出かけたことがあり、また若い頃テントを持って何度か黒山に登山して、境内で野宿をした経験があるので、殊の外思い出の多い地なのです。
昨日の愛媛新聞朝刊5面社会欄に、黒山神社のことが紹介されていました。歩いて約40分もかかる現場社殿の再興を断念し、日喰集落内への移転を計画し再建委員会が立ち上がり、準備を進めた結果氏子らから約500万円の寄付が集まり、このほど社殿の建築の運びとなりました。久々の嬉しいニュースに心がときめきました。私の従兄弟の西下芳雄さんが生きていたらどんなに喜ぶだろうと思いを巡らせました。
今日本中の神社やお寺が、過疎化や高齢化、氏子や檀家の減少などで存続が危ぶまれていて、特に神社は不活動神社が多いと聞いています。地域のコミュニティ活動と密接な関りを持っているだけに、宗教と文化活動のはざまで揺らぐその実態に心が痛みます。
「中腹の 神社が里に お引越し 新聞報道 嬉しいニュース」
「若い頃 神社境内 テント張り 何度か野宿 思い出の場所」
「神社・寺 維持や管理も ままならず 存亡の危機 心が痛む」
「宗教か 文化なのかと 水かけで いつも一抜け 二抜けもあって」