〇秋三題
翠小学校からの帰り道、観光イチゴ園のすぐ隣に、立派なハウスが建っていました。単車を止めて中を覗くと顔見知りの大森さん夫婦が作業をしていました。声をかけると忙しく作業をしながら会話に応じてくれました。どうやら大森さんは60歳になったのを機に、今やっている観光イチゴ園に加え、観光トマト園を複合経営するようです。聞けば施設設備の準備が整い、間もなくトマトの苗を植え付けるようで、年内にはオープンの予定とか、また双海町に新しい目玉が出来そうで、嬉しいニュースになりそうです。
その隣に、みどりピザ窯があります。立ち寄ると7~8人のお客さんが来ていて、かまどの煙突から煙が上がっていました。横の空き地ではチェンソーの音を響かせて、顔見知りの岡田さんが一人黙々薪を作っていました。私に気づいた岡田さんはチェンソーのエンジンを止め、しばらくの間談笑してくれました。ピザ窯に薪は欠かせません。廃材とでも言うべき剪定後の栗の木が山積みされていて、未利用資源をエネルギーにするための大事な作業ですが、中々骨の折れる作業を楽しんでいるようでした。
中ノ宮まで帰ると道端に綺麗な彼岸花が沢山咲いていました。路側帯に単車を止めてひっそりと佇む石仏に両手を合わせて祈り、真っ赤に咲いた彼岸花を愛でていると、通りかかった藤岡工業の専務さんが車を止め、あれやこれやと世間話をしました。前日ちょっとした仕事を頼んでいたので、打ち合わせを兼ねたラッキーな立ち話出会いとなりました。忙しくて町内のあちこちに足を延ばす機会はそんなに多くはありませんが、そろそろ自分の行動も年齢的に、遠心力から求心力へと動く時期に来ているようです。日々の移ろいに目と心が動いたひと時でした。
「単車にて 学校からの 帰り道 新築ハウス 中を覗いて」
「イチゴ園 次はトマトに 人生を かける夫婦の 意気込み感心」
「チェンソー 使って木々を 切る友人 ピザ窯薪を 作ると言いつ」
「石仏 横の草むら 彼岸花 真っ赤に咲いて 秋の色どり」