〇オンブバッタ
間近に迫った子ども体験塾の準備をするため、一昨日人間牧場へ出かけ、とりあえずサツマイモ畑周辺の草を刈りました。気温も下がり草刈りをしてもそれほど汗をかきませんでしたが、草むらに潜む縞模様の藪蚊が沢山体にまとわりつきました。また大臣クモがやたらとクモの巣を張り巡らせていて、目に見えにくいこともあり草刈りに夢中になっていると、クモの巣に顔を突っ込んでしまい草刈りを中断する一幕もありました。
草むらには蚊の他にバッタ類も沢山いて、草刈り機の前を右往左往して逃げ惑っていました。その中には私たちが子どものころ「親子バッタ」と呼んでいた「オンブバッタ」もいました。草の色と見まがうほど緑色の保護色なので、よ~く見ないとその姿を見失ってしまいます。バッタの背中に小さなバッタが乗っている愛くるしい姿に、てっきり「親子」だと思っていましたが、実は親子ではなく雄と雌らしく「オンブバッタ」と言うのだそうです。
私はこれまで何度も畑や空き地で、子どもの頃からこのバッタを見てきましたが、「親亀の背中に子亀を乗せて」のイメージで、親子とばかり思っていました。ところがこのバッタは「オンブバッタ」と呼んで、下にいるのがメス、上に乗っているのがオスだというのです。言わばバッタは子孫繁栄のため交尾をするための姿でした。勿論交尾をしなくてもその行動が身について、仲良く暮らしているようです。
私たちの身の回りには知らないことが余りにも多く、このままだと知らず知らずに一生を終わります。知っていなくても別に困る訳ではありませんが、少年の頃のように、「何故?」「どうして?」と疑問を持って知る努力をすれば、もっともっと日々の暮らしが楽しくなるものと思われます。今は疑問に思えば、居ながらにしてインターネットで調べることもできるのですから、便利な世の中になったものです。
「子ども頃 二匹のバッタ 重なるを 見て親子だと 思ってました」
「背に乗せて 飛び交う姿 微笑まし オンブバッタと 言う名相応し」
「七十四年 生きているのに まだ知らぬ ことが多いと 浅学恥じる」
「便利だね 疑問の館 すぐネット 随分色々 学ぶことあり」