〇ブライダルからセレモニーへ
私は若い頃公民館に勤務し、生活改善運動の一環として冠婚葬祭の改善に力を入れました。町営の葬儀祭壇、花輪やお返しの廃止、洋服の成人式など、当時としては斬新な取り組みで注目を集めました。特に1万円の会費制結婚式は多くの人が賛同し、公民館に結婚式用の祭壇まで造ったほどでした。故に私は頼まれて結婚披露宴の司会をこれまでに、537組もやっているのですから驚きです。
私が公民館から人事異動で離れた頃から町では青年の流出が始まり、そんな冠婚葬祭への取り組みもいつの間にか姿を消しました。今にして思えば結婚披露宴を町内でするだけで、酒屋や料理屋、写真屋が繁盛したブライダル産業も、遠い昔の出来事になってしまいましたが、ブライダルとともに葬儀事情も随分様変わりしました。残念ながらわが町にはセレモニーホールがないため、人が亡くなると今は市内になりましたが、伊予市郊外のセレモニーホールで葬儀をする人が殆どになりました。
私も歳相応になったため、残念ながらブライダルへの出席は殆どないのに、セレモニー出席は連日のようにあります。葬儀は身内を除けば案内は殆どなく突発的にやって来ます。また新聞のお悔やみ欄で知ることも度々です。幸い昨日は私が会長をしている事務局から訃報のメールが届き、今日の葬儀に予定が既に入っていて参列することが叶わないため、昨晩午後6時からの通夜に参列しました。私の親類の叔父や叔母も段々高齢になって、ある程度の覚悟が必要になってきました。かく言う私も・・・・。
「若い頃 連日あった ブライダル いつの間にやら セレモニーです」
「公民館 生活改善 先頭に 立って奮闘 昔話に」
「わが周り お年を召した 方ばかり 口じゃ言えぬが そろそろあの世」
「メールにて 訃報が届く 時代です 予定キャンセル 出来ず通夜行く」