〇寒い冬に咲く山茶花の花
「何もこんなに寒い時を選んで咲かなくても、もっと温かい時期を選んで咲けばいいのに」と思うのは私だけでしょうか。冬の花の代表格には水仙や椿などがありますが、今年は冬の寒さが少し早く来たようで、連日朝の気温が5度以下、昼の気温が10度以下の日が続き、道端に咲く水仙は年末だというのにもう満開の所もあるようで、例年開いている水仙まつりは年明け早々の7日・8日を予定していると、早くもダイガラ餅つきの予約が入りました。
この時期になるとわが家では、可憐な山茶花の花が庭の生け垣辺りに咲くようになりました。寒さの中でひっそりと人知れず咲くので、余り気が付きませんでしたが、昨日畑仕事をしていて赤紫のそれは見事な山茶花の花がいっぱい咲いているのを見つけ、思わず見とれてしまいました。冬の花は長持ちするので多分来月半ばころまで楽しめそうですが、畑の隅の場所が場所だけにこの山茶花の花を見るのは、どうやら私一人のようで、勿体ないような感じがしています。
ゆえに山茶花の花を一輪、枝を切って部屋に飾ろうと思って生け垣の根元を見ると、秋口からどこへ置いたか分からなくなって紛失していた剪定ばさみがあることに気が付きました。「こんな所に置き忘れていたのか」と、加齢による自分の物忘れのよさに苦笑しながら、拾い上げた剪定ばさみで切り落とし、一枝は若嫁に、一枝は妻に渡して一輪挿しの花瓶に入れましてもらいました。清楚な山茶花の花を見ながらお茶を飲み、添えてくれた羊羹を食べて至福の時を過ごしました。