〇えっ、この時期にイカダ作り?
このところ毎日のように、夕方になると孫の友だちが数人わが家へ遊びにやって来ます。いつもはゲームなどをして遊んでいますが、今回は外で何やら作業をしているようでした。そのうち小学校4年生の内孫希心が、「おじいちゃん竹はない」「おじいちゃん鋸貸して」「ひもはない」などと何度も呼びに来ました。「何をするの?」と尋ねると、「イカダを作る」というのです。どうやら今年の夏に子ども体験塾でやったイカダ作りが頭にあるようでしたが、「こんな寒い時期にイカダを作っても使えない」と言ってやりましたが、悪ガキたちはみんなその気になっているので、子どもたちの求めに応じ、竹や鋸、ビニール紐を渡してやりました。
学校の行き帰りや遊ぶ途中に相談した子どもたちの理解に苦しむ行動は、思うこととやれることの落差でしぼんだり開いたりしているようですが、私の留守に倉庫の軒先にしまっていた家庭菜園用の竹まで勝手に持ち出され、切断されてしまいましたが、まあ何とか形になりつつあるようです。昨日は紐の結び方やくくり方を手伝わされました。聞けば完成したら海に運んで、無人島探検に出かける計画だそうです。大人の目で見ればこのイカダは素材が竹ですから浮かびますが、子どもたちが乗ることは絶対に不可能です。それでも子どもたちは既に自分が乗る場所や、オールまで構えてやる気満々です。
子どもたちは明日にでも海に運び出そうと考えているようですが、寒くなったこの時期に海へは持って行けません。さてこのイカダを来年の夏までどこへ保管してやるか、う~ん、頭の痛い問題です。現代の子どもはゲームのような与えられた遊びしかできないと思っていましたが、どうしてどうして逞しいものです。大人はあれはダメこれは無理と、大人の視点で子どもの発想の芽を摘み取ってしまいます。刃物だって「人を傷つけては危ない」からと、取り上げて使わさせませんが、与えれば鋸もカッターナイフも上手に使って遊んでいるようです。何はともあれ今回のイカダ作りに関して私は、よきサポーターになってやろうと思っています。
「孫たちが イカダを作る 材料の 竹が欲しいと 相談されて」
「この時期に イカダ作って どうするの? 無人島探検 行くのだと言う」
「馬鹿げてる 大人はすぐに 子ども夢 芽を摘み取って 安心してる」
「育爺の 仕事は孫の 夢育て できたイカダを どうすりゃいいか」