〇冬至の夜は長~い
昨日は一年中で一番夜の長~い冬至でした。毎年冬至の日の恒例行事となっている、ユズ湯と冬至カボチャを楽しみにしていましたが、ユズは大根の浅漬けを作るために妻が使ってしまい、カボチャも大豊作のシイタケ料理に気を取られたため、結局は食べずに終ってしまいました。まあ目くじらを立てるほどのことでもないので、今日か明日あたりにユズ湯もカボチャも楽しもうと思っています。
旧暦暦によると今年の二十四節気は1月6日の小寒から始まり、大寒、立春、春分、立夏、夏至、立秋、秋分、立冬などを経て、昨日の冬至で幕を閉じますが、冬に至る冬至を過ぎると、年末年始があって忘れがちですが、いよいよ本格的な冬がやって来るのです。わが家は上灘川沿いにあり、西に急峻な山を背負っているため、12月中は日中でもまったく陽が当たりません。昨日のように風もなく夜露が強いと、まるで雨上がりのように一日中しっとり濡れて洗濯物も乾きにくいのです。
シイタケが大豊作だったので、少し傷んだり開いたりしたものは、サナに広げて干しシイタケを作っていますが、折角乾きかけていたシイタケも、しっとりして乾かず、また数日前西条の井上さんが送ってくれた横野柿を、干し柿にするべくサナに干しているのもまったく乾かず、お手上げの状態です。12月22日の冬至の日に一番西寄りコースを辿る太陽は、冬至の日を境に北寄りへと進路を変えますが、多分これから一月いっぱいわが家では、太陽の光は望むべきもないのです。
それでも私たち夫婦が食事に使っているダイニングだけは、谷間の木漏れ日が昼間ほんの短い時間ながら差し込むのです。昨日は妻と二人で昼食を取りながら、その木漏れ日が葉っぱを落としたモミジの小枝に着いた水滴が、まるでイルミネーションのような、幻想的輝きを見せていました。思わず二人で見とれてしまいました。人は何故かないものねだりをするものです。冬の太陽の光がないゆえかすかな木漏れ日にさえ感動するのです。もう少しの間燦燦と降り注ぐ太陽の光を待ちましょう。
「今年は ユズもカボチャも ない冬至 冬を乗りきる 自信もなしに」
「この時期は 太陽にさえ 見放され 冬の寒さに 身震いしつつ」
「僅かだが 木漏れ日露に 反射して イルミネーション 見ているようだ」
「冬の露 まるで大雨 降ったよう 全てを濡らし 洗濯乾かず」