人間牧場

〇親父のショートスティ

 毎日おむつ交換が必要になり、噛む力が衰えてスープしか喉を通りにくくなった親父の、これからの自宅介護を考えるため、先日デイサービスでお世話になっている近所の夕なぎ荘へ、ケアーマネージャーさんを訪ねて面談させてもらいました。退職して自由人となったといいながら、何かと出張で家を開けることの多い私なので、そんな時のためにショートスティという利用方法があるようなので、内容を色々聞きました。

 「来週から練習のつもりでやってみますか」と相談がまとまり、早速係りの人がケアーマネージャさんと二人で聞き取り調査にやって来ました。一時間半ほど親父の部屋を見たり契約のための打ち合わせをしたりして、明くる日契約を済ませ、今週の火曜日から明日の金曜日までの4日間預けることにしました。妻は施設から届いたショートスティに必要な七つ道具取り揃えたり、それらに名前を書いたりして、息子たちが少年自然の家に行く時使っていた大きなスポーツバックに入れて準備をしました。

 3日前ショートスティへ行く説明をしても分らないので、日ごろディサービスに行くような雰囲気で迎えの車を見送りました。毎日身の回りの世話をしている私たちにとって、親父のいない暮らしは何か気の抜けたサイダーのようなもので、ディサービスに行き始めた最初のころのように、「迎えに来て欲しい」とSOSの信号が届かないか心配したり、「今頃おじいちゃんはどんな様子だろう」と妻が何度も私に聞き返すほど、この3日間は気になって仕方がありませんでした。

 今日は3日目なので、今晩一泊すれば明日はいよいよ帰ってきます。まるで子どもたちが少年自然の家に行った時のように、親父が3泊4日のショートスティに出かけた束の間を利用して、昨日は親父の隠居の部屋の大掃除をしました。布団を全部外に出して干したり、要らない物を分別しゴミに出したりしてやっと一段落しましたが、「もう嫌だ」というのか、「とても楽しかった」というのか、反応がとても気がかりです。もし許せるならこれからも私の留守中は、ショートに預けることも考えて見たいと思っています。少しだけ悩みが増えて、少しだけ手間が軽くなった昨今です。

  「ディに行く つもりで迎えの 車乗せ ショートスティも 今日で3日目」  

  「今頃は 何しているか 気になって 妻と二人で 親父話題に」

  「親父留守 妻と二人で 大掃除 あれやこれやを 片付けながら」

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