〇男と女の違い
田舎に住んでいると、人恋しいのか港や集会所の近くで、何人かのお年寄りがたむろして集まり、世間話に耳を傾けています。たまたまそこを通りかかると、「進ちゃん元気か?」などと、好む好まざるにかかわらず声がかかります。立ちどまってたむろした輪の中に入り話をしますが、話している世間話は他愛のないことが多いようです。お年寄りになると自分の事はさて置いて、他人のことが気になるようで、人の不幸も噂話のまな板に乗せられてしまうのです。
昨日は男と女の違いが話し合われていたようです。要約すれば「女は人生を諦める歳になると下ネタを連発するようになり、男は人生を諦める歳になると下ネタを言わなくなる」とのことでした。私も一応人間で自分では若いと思っていて、まだ人生を諦めてはいませんが、「進ちゃんはまだ若いから下ネタは興味があるだろう」と、いきなり矛先を向けられました。「はい私はまだ女性の胸の膨らみを見るとドキドキします」とやり返すと、「ええなあ。私らはもうミニスカートの女性を見てもビクともせん」とおじいちゃん。隣にいた人生を諦めていると思しき初老のおばちゃんは、「私らは下ネタの話を聞いても顔が赤くなることがなくなりました」と納得の手合いでした。
昔シーサイド公園にじゃこ天の店を造った折、竹輪が売れないので「夕日の望遠鏡」と名前をつけたら爆発的に売れた話を思い出しました。「某水産の竹輪は3本200円のおじん竹輪、わがじゃこ天のお店の1本300円の竹輪は私と同じような若者竹輪でピンピンです」とか、「植えてはいけないとJRから反対されたけれど、エプロンにポケットを作り粗く縫ったポケットから種を落とし野良這えの菜種畑を作りました。参加したエプロン会議のおばちゃんはお乳も全員下向きです」と、面白おかしく講演したことを思い出しました。そういえば当時の私は歳も若く、人生を諦めてはいませんでした。他愛のない田舎の井戸端会議の笑い話でした。
「下ネタを 話す間は まだ若い 世捨てる歳に なると話さず」
「世を捨てた 女性は周り 気にせずに 下ネタ話 大いに語る」
「若い頃 女性の胸の 膨らみを 見ては心が ときめきました」
「下ネタと 下仁田ネギを 間違えて それに気付かず 笑いを誘う」