〇備中高梁吹屋ふるさと村界隈(その2)
広兼邸を後にした私たちは、吹屋ふるさと村の街中を散策して歩きました。昨日は贅沢にも地域おこし協力隊の佐藤さんに車を運転してもらい、吹屋ふるさと村村長のガイド付きでした。戸田村長さんは昔学校の先生をしていたらしく、とても博学で感心しながら説明に聞き入りました。私が一番関心を寄せていたのは、わが町にも木造の翠小学校があることから、吹屋小学校の木造校舎でした。
吹屋小学校の校舎は明治33年から42年にかけて建築されたもので、使用している木造校舎として日本一古いものといわれていましたが、2年前から使われなくなっているようで、ほぼ一世紀子どもたちを見守ってきました。昨日は近々始まるある映画のロケに使われるそうで、沢山のスタッフの人が時代考証をしながらかいがいしく働いていました。またエキストラを演じる大学背も沢山集まっていて、異様な雰囲気でした。
学校は「木に交わって学ぶ」と書きます。私の子どものころの小学校は全て木造校舎でしたが、いつの間にか鉄筋コンクリート造の校舎になり、木に交わって学ぶことも殆どなくなり、映画のロケでの再現のみとなったようです。吹屋は伝建地区に指定されたノスタルジックな町並みといい、古い木造校舎といい、また銅山やベンガラなどの産業遺産といい、歴史的にも日本的などこか懐かしいいい地域です。
地域おこし協力隊の佐藤さんは水産高校出身で、愛媛大学農学部出身という、私にとっても深いご縁を感じつつ、車の中でこれからの人生の生き方について色々なことをお話しました。佐藤さん夫婦はふるさと村の戸田村長さんのお家を借りて暮らしていますが、この建物もいい古民家のようで、仲間からは大いに羨ましがられているようです。地域おこし協力隊のエドウィンさんたちも含めた、よそ者であり若者である彼らに幸多かれと祈っています。
「村長の ガイドで街並 散策す あちらこちらに 歴史の重み」
「木造の 小学校は 廃校と なって映画の モデルになりぬ」
「水産校 愛媛大学 出身と 聞いて何かと 気になる生き方」