〇新名所「海辺のくじらのお店の藤棚」
私の住んでいる双海町は海岸線が、東西一直線に16キロ伸びています。私はこのきれいな海を来訪者に見せたくて、無機質と思える白いガードレールを、淡い空色のガードパイプに替えて欲しいと、国道を管理している当時の伊予土木事務所に掛け合いました。しかし維持さえ大変なのに16キロのガードレールを替えるなんてとんでもないと、私の唐突な申し出は一笑に付されました。
国道に愛称をつけたいと伊予土木事務所に言った時も、国道に集落のランドマーク看板をつけて欲しいと言った時も、また国道沿いに夕観所や酔芙蓉の花を植えると言った時も全てそうでしたが、それでも根気よく希望を語りながら景観の必要性を折衝したお蔭で、国道の名前は「夕やけこやけライン」、夕観所も出来上がり、酔芙蓉も植えられ、集落看板もできたのですから驚きです。
ましてやガードレールもいつの間にかガードパイプに全て替えられて、してやったりの心境ですが、海岸国道には菜の花や桜や水仙、酔芙蓉等の花々が四季を通じて咲き乱れ、海と見事にマッチして綺麗な景観を作り上げています。マンパワーも年々充実して、富貴浜の尾崎さんなどはたった一人で素敵な花畑スポットを作ってくれています。そしてつい最近、閏住の菜の花畑の直ぐ横に、私の妹がくじらという海産物の店を開いていますが、その空き地に、綺麗な藤の花の新名所が誕生しました。
尾崎さんの指導や手助けで、何年か前藤棚を造ろうという話が持ち上がっていたことは知っていましたが、先日くじらの店に立ち寄ってみると、それは見事な花を垂らした藤棚ができ、来訪者が海を見ながらのんびり休憩している姿を見てビックリしてしまいました。ほんの小さなスポットですが、まさにマンパワーの成せる技です。くじらは閏住の菜の花によって支えられていますが、藤の花は万分の一のお返しかも知れないと、わが妹に大きな拍手を贈りました。
「国道の 景観替えたい 一心で 様々発想 どうにかできた」
「真心を 込めれば岩も 動かせる たかが一人も されど一人に」
「藤棚が 人の心を 和ませる 綺麗綺麗と 虫まで集まる」
「海と藤 見事にマッチ はいポーズ 二本三本 指まで立てて」