〇ミョウガの酢漬け
わが家の裏は直ぐ山が迫っていて杉林です。小さな谷になっているので一年中清水が流れています。ゆえに自然のミョウガが生えていて、この時期には秋ミョウガ、白い花を咲かせて出てきます。わが家では毎年このミョウガを採集して、冥加の酢漬けを作ります。まず採集したミョウガを清水水場で綺麗に洗いながら、花を抜き取りザルに揚げて水気を取ります。妻はそれを用意したガラス瓶に入れて下準備ができたら、砂糖を入れて調味し二杯酢を沸かします。
沸かした二杯酢の熱湯をミョウガの上から思い切りかけて、余熱が収まったら蓋をして一昼夜寝かせます。二日目になるとミョウガのカリカリ酢漬けが出来上がるのです。これがまた熱々のご飯によく合うのです。今年の夏は雨が多かったためキューリのできもよく、キューリのからし付けも作りました。塩と砂糖と鬼からしを程よく調合して、冷蔵庫に寝かせたピリ辛カリカリ漬けもご飯のお供にすれば、食欲が増進し、夏の食卓が大いに賑わいました。
ミョウガといいキューリといい、ちょっとした工夫と一手間で、田舎ならではの食べ物がお金をかけることなく存分に楽しめるのです。高脂肪、過塩分、過糖分は健康にとって大敵です。特に私たちのような年齢になると、運動量が不足しがちなので、せめて食べるものでコントロールをしなければなりません。幸い料理が得意で大好きな妻は、魚と野菜をふんだんに使った手料理を、手間暇かけて作ってくれます。お陰ですこぶる元気に暮らせています。忘れていましたが、ミョウガを食べると忘れ状がよくなるという、昔からの言い伝えをすっかり忘れていました。
「裏山に 自生のミョウガ 採集し 酢漬け作って 楽しみ食べる」
「田舎ゆえ 自給自足に 近付いて 食べる楽しみ 工夫次第で」
「ミョウガ食べ 忘れたことを せいにする これもパロディ 楽しみひとつ」
「食欲の 秋を満喫 あれやこれ 妻は少々 体重気にして」