〇長崎ぶらぶら(その1)
特急かもめの終着駅は長崎駅です。長崎駅に着くとプラットホームには御朱印船の模型が飾られ、これを見ただけで異国情緒が漂ってきました。改札口を出るとエレベーターで、その夜の宿舎であるJR九州長崎ホテルへ向かいました。二階のフロントにその夜の宿泊を申し込んでいることを確認して、手荷物をクラークに預けました。今回も荷物の中に同行二人の宜しきを得て、二宮金次郎の小さな銅像を講演に使うべく持って行きました。ブロンズ像の難点は重いことですが、これも修行とばかりにナップサックに入れて、全国津々浦々へ持って行き、尊徳理論を普及しているのです。
身軽になったので、一階の観光案内所で500円で一日間乗り放題の電車切符を買い求め、市内観光マップをいただいて、長崎をぶらぶらする計画をおぼろげながら立てました。大まかは平和記念公園~眼鏡橋~中国人街~オランダ坂~グラバー邸~大浦天主堂~孔子廟~オランダ坂~海岸水辺公園~出島公園を巡ろうと思いました。この日はうららかな小春日和に恵まれ、赤迫行き電車でまず平和公園を目指しました。この時期は秋の修学旅行の時期なのかどこも小中高の子どもたちが沢山来ていました。特に平和公園には多くの子どもたちがやって来て、平和の像や原爆資料館などを、ガイドさんの説明に耳を傾け、メモを取りながら熱心に学習していました。
北村西望さんの作である平和の像の前で写真を撮っていると、ガイドをしている人が「写真を撮ってあげましょう」と優しく声をかけ、「はい像と同じように片方は上、片方は真横に上げて下さい」といわれ、言われるままのポーズで写真に納まりました。その後原爆資料館でリアルな展示物を一つ一つ見て歩きました。天井から吊り下げられたロケット弾が地球目がけて今にも落ちようとする姿を見て、思わず立ち止まってしまいました。また時々の長崎市長が原爆の日に読み上げる平和宣言の式辞も展示されていました。
資料館を出て爆心地を見に行きました。ここら辺は10年も前に一度見学に来ているのですが、昔と今とは考えも置かれている立場も違うので、心の窓を開けてゆっくりと見学し、平和の誓いを新たにすることが出来ました。