〇台風18号日本列島上陸
大型の台風18号は昨日16日の午前8時頃、愛知県豊橋市付近に上陸、関東・甲信・東北を猛スピードで横断して太平洋に抜けました。上陸前から広い範囲で大雨となりましたが、気象庁は8月30日に運用を始めた大雨別警報を、井県・京都府・滋賀県に出して注意を呼びかけましたが、死者3人・行方不明者5人・重軽傷者70人・床下床上浸水1500棟という災害の爪跡を残したようです。
台風から遠く離れたわが四国伊予市双海町も、一昨日から台風の影響で雨風が強くなり始めましたが、15日の日曜日には心配しながらも、双海中学校の運動会が中止や延期した学校をよそに強行されました。時折降る小雨を気にしながらの運動会でしたが、何とか予定通り出来たようです。私も双海中学校の学校評議員をしているので案内を受け、母の13回忌法要の合間を縫って見学に行きましたが、生徒数90人ほどの小さな学校ゆえに、みんなが主役になる運動会は素晴らしいものでした。
昨日は夜来から強風が吹き荒れ、外に置いていた発泡スチロールのトロ箱が、風でゴロゴロと飛び交う音で目が覚め、眠りの浅い朝を迎えました。テレビをつけると朝から殆ど一日中、台風18号関連のニュースで持ちきりでした。特に町全体が冠水した京都福知山の市街地の惨状や、旅番組などで見慣れた京都嵐山にかかる渡月橋は、今にも橋を乗り越えそうな濁流に洗われ、見るも無残な姿をさらけ出していました、秋の観光シーズンの幕開けだっただけに、観光地は出鼻をくじかれた格好だったようです。
それにしても3・11の東日本大震災以来頻発する、度重なる自然災害の数々は目を覆うばかりです。ゲリラ豪雨や竜巻などの数々は、日ごろ気をつけていても防ぎようがなく、長年築き上げた財産等に目もくれず、唯一自分の命を守ることを最優先する以外生き延びる道はないのです。近畿を中心に50万人以上の人に避難勧告や避難指示が出たようですが、それらの人もまず命だけでも助かったことを良しとしなければなりませんが、人間はそうは言っても一瞬の内に失われた家財を前に、なすすべもない憤りを感じるのも事実なのです。
昔は台風と言えば四国や九州が通り相場で、室戸台風や枕崎台風などの記憶が蘇りますが、最近は首都圏などにも被害が及ぶようになってきました。台風が来る度に雨戸等を飛ばないように釘で打ち付け、台風に備えた昔が懐かしいと、九州の人が言っていましたが、これも温暖化の影響でしょうか。
今回の台風は左程大きくはなかったのに、日本列島の太平洋側の海水温度が高かったため、衰えるどころか発達し続け、南から湿った温かい空気が大量に流れ込み、北の寒気とぶつかって積乱雲が発生し、各地に大雨を降らせたようです。すっかり忘れていた210日や220日を象徴する大雨でした。
福島第一原発の周辺でも大量の雨が降り、7ヶ所のせきの弁を開けて、溜まった雨水を海に排出したそうです。いずれの排水も放射性物質の濃度は基準以下だったそうですが、どこまで信じていいのか、漁民の怒りももっともだと同乗するのです。はてさてあれ程時化た海も山も、今朝は台風一過の穏やかな秋晴れです。台風被害に遭った人たちにとっては、傷心の秋晴れのようですが・・・・・。
「台風を ものともせずに 運動会 終ってみれば やってよかった」
「耳慣れぬ 特別警報 近畿圏 50万人 避難勧告」
「風車羽根 風にあおられ 今までに ないほど回り 発電充電」
「台風と 言えば四国や 九州と 決っていたが 次代変わりて」