○論語を読む⑩
有朋自遠方来 不亦楽乎(学而第一)
今朝の論語一読は「朋有り遠方より来たる亦楽しからずや」です。友だちがひょっこり遠くから訪ねてきました。こんな楽しいことはない」という意味です。私は仕事柄毎日色々な人に出会います。しかしその殆どは一回ポッキリで出会わない人が多いのですが、中には回を重ねて深い付き合いをしたりする人もいるのです。中には遠方ゆえ出会わなくても、年賀状のやり取りやメールなどで消息を確かめ合っている人もいて、人の縁の不思議さを噛みしめているのです。
昨日広島へ出張していたら出張先へ市役所地域事務所に勤める友人の松本さんから携帯電話が入りました。聞けば若松進一さんの電話番号が知りたいと連絡が入ったそうです。最近は個人情報などという難しい時代なので、相手の電話番号を聞いたらしく、私にその人に連絡するようにとのことでした。
昨日は帰りが遅く相手先に電話をかける暇がなかったので、今朝電話をかけました。その人は大阪枚方に住む松岡さんという方で、ご主人も奥さんも双海町出身です。縁あって私と私の姉が仲人をした人でした。もう30年も前の出来事でしたが、お互いが懐かしくお互いの近況を語り合いました。
論語のように遠方から朋が来るのも楽しいものですが、何十年かぶりに声を聞くこともかれまた嬉しい限りです。聞けばこちらには親類もあってお目出度お悔やみなどで時々帰っているようですが、今度帰った時は訪ねて行きたいと言って電話を切りました。田舎を出て都会で暮らしていると、時々ふるさとのことが思い出されるようです。特に年齢を重ねると望郷の念は募るらしく、夢に見る事だってあると述懐していました。いつかは分かりませんが、次に帰郷した時はこの論語の言葉を噛みしめることでしょう。
今朝人間牧場へやって来た人も30年前に、わが家の横の私設公民館煙会所でお酒を飲んだことがあるそうで、煙会所から人間牧場へと進化した私の姿を見て驚いていました。西ノ島といい、四万十市といい、また今日の訪ね人といい「朋有り遠方より来る亦楽しからずや」でした。
「遠方の 友より電話 懐かしく 過ぎ越し日々を 思い出しつつ」
「書斎壁 吊るした論語 カレンダー 日々眺めつつ 納得しきり」
「論語読み 論語を知らず ええ加減 注釈つけて 自分納得」
「論語の字 パソコン探す 苦労する 浅学わが身 恥じつ検索」