○「裏が味噌」の名刺と電光掲示板が話題になりました
山陰地方に暮らしている人たちにとって、山陽の反対語に聞こえる山陰という言葉への抵抗感はずっと持ち続けている違和感のようです。それでも2メートルを超す雪景色が、トンネル一つを超えただけで一変し、時折雲の切れ間から見える太陽の光を見ると、やっぱり山陰・山陽の表現は当たっているようにも思えるのです。
所用や近況報告のために、走る車の中から通話した友人清水さんの話によると、1月15日の愛媛はとても寒い朝を迎えていたようで、「松山から高速に乗ったが、伊予~宇和間は雪のため通行止め」とのことでした。私の逆算によると午後1時に広島県世羅町に到着すれば、伊予まで2時間半、伊予から宇和島まで1時間半で、ぎりぎり午後5時からの南生会新春賀詞交歓会に間に合う算段でした。伊予インターまでは順調に走れても、そこから先の高速道路が通行止めとなると、国道56号線の交通量も増えて混雑し、伊予から私の町を走る夕やけこやけライン378号線を八幡浜経由で宇和まで走っても、2時間はかかるのでまずいと思いました。
トイレ休憩や一服休憩も一切せず、少しスピードを上げて伊予インターまで帰って来ました。多分ダメだろうと思い、伊予インターに到着すると、運よく通行止めは先ほど解除となっていました。こんなラッキーなことがあるでしょうか。結果的には予定より1時間も早く宇和島に到着し、道の駅に立ち寄りギノー味噌が作ったドレッシングの商品を5本買い求めることができました。偶然にも市役所商工観光課の谷本さんに出会い、会場となったJAえひめ南へ向かいました。30分前の余裕時間を控室で関係者と雑談しながら過ごしましたが、ギノー味噌の駐在員の方がドレッシングの商品サンプルを、田中社長さんから頼まれたといって控室まで持ってきてくれました。
南生会はJAえひめ南と商取引のある業者さんの集まりのようで、中には知人や友人もいて、名刺交換も持参の名刺が恥をかくほどでした。
私は「新しい発想で生きる」というタイトルで1時間弱話させてもらいました。その中で「裏が味噌」で話題になったPR用名刺の話をしました。名刺の裏が無字なのは勿体ないからそれをPR用に使うアイディア名刺です。触手を示してくれたのはギノー味噌の田中社長さんでした。田中社長さんは先の読める方で、私のこのアイディアを買ってくれ、名刺印刷代3万円に加え、麦味噌やドレッシングといった商品サンプルを惜しげもなく提供して、私をマネキンとして使ってくれているのです。私もその恩に報いるべく北は北海道から沖縄まで講演に行く先々で、ギノー味噌の宣伝をしまっくっているのです。私の名刺作戦や口コミ作戦がいかほどの効果があるのか正しいデーターはありません。でも昨年11月に行われた地域教育実践交流集会の参加者全員に麦味噌300グラムを提供してもらい、大きな反響を呼んだことなどを考えると、手前味噌ながら効果はあったものと確信するのです。
講演が終わって始まった賀詞交歓会恒例の懇親会でも、携帯電光掲示板と裏が味噌の名刺は話題をさらい、私の周りには沢山の人が名刺を求めてやって来ました。慌てて車に予備として置いていた1箱を取りに戻り配りましたが、さりげない名刺交換もいい成果を上げることができました。
少し早めに会場を後にして、宇和から高速道路を走って帰郷しましたが、大洲では吹雪となりました。昨日の新聞によると私が通った後で再び高速道路は積雪のため通行止めになったようで、ハラハラドキドキしながらも男時な1日を過ごせた幸せを感じました。早速朝起きてギノー味噌の田中社長に交歓会の様子を電話で報告しておきました。
冬の大雪や台風、集中豪雨など、私の行く先々で起こる転変地変の頻度が次第に多くなっていることを実感しながら、今回も幸運に助けられながらまるで綱渡りのような旅となりました。
「幸運は 日ごろ行い 良いからと 一人納得 胸撫でおろす」
「裏が味噌 アイデア名刺 今回も 話題さらいて 技あり効果」
「酒飲まず 酒席努める ウーロン茶 酔ったふりして 酔わぬ話を」
「声かけて くれた社長の 顔立てて 裏が味噌なる 宣伝名刺」