○ダルマの夕日
西条へ行った帰り、ブルーベリーの鉢植えに施す肥料である油粕を購入するため農材スーパーへ立ち寄ったり、あいにく不在の稲葉さんの自動車修理工場へ立ち寄ったりして、帰宅が夕暮れ時になりました。伊予市の裏道を通って帰る頃、車のフロントガラスの前にまぶしいほどの真っ赤に燃えた太陽が西に傾きつつありました。今もなお夕日に思いを寄せ続けている私は、こんな光景を見ると胸が高まり躍り始めるのです。
「間に合うだろうか?」と多少不安になりながらも、多少車のスピードを上げ気味に三秋峠を上り下りし、やっとの思いで高野川まで帰って広場に車を止め、「間に合った」と思いつつ、急いで手持ちのデジカメを取り出し沈まんとする夕日をカメラに収めました。この日はかぜもなく穏やか、加えて秋の空気は澄んでいて、夕日の近くには大分の姫島や国東半島までもがこれまた印象的にシルエットを描いていました。
デジカメの調子が悪く、新しいのに取り替える時期が来たと少々悔やみましたが、それでも何とかダルマの夕日の天体ショーをカメラに収めることが出来ました。沈み始めて沈み終わるまでものの5分ほどは見る人それぞれで、長くも短くも感じるものですが、私にとってはまさに「秋のつるべ落としのダルマの夕日」をラッキーにも堪能することができました。これぞ日本一の夕日だと思いつつ、今日も天気がいいようなので、新しいカメラで狙ってみたいと思っています。
夕やけが終わって、こやけの空も深い味わいがあり、いつまでも眺めていたい心境でした。この時期は昼間の温度が20度近くまで上がるものの、夜温は10度近くまで下がり、寒暖の差が大きいため、こやけになると急に様差を感じます。しばらくたたずんでこやけを見ていましたが、車の列に分け入り自宅を目指しました。
自宅に戻りカメラのメモリーをパソコンに入れ再生しましたが、写真の腕は今一で、見たほどの感動夕日は、残念ながら写っていませんでした。
「こりゃ駄目と 写った写真 落胆す 腕が悪いか? カメラ悪いか?」
「夕日見りゃ 胸が高鳴り 興奮す これは病気だ 夕日病かも」
「一年に 何度も見れぬ ダルマゆえ もっと綺麗に 腕を磨いて」
「そろそろと お払い箱に しなくっちゃ 思いつカメラ 使い慣れして」