○卒業しなかった人に卒業証書
昨晩は年輪塾のメンバー10人ほどが行きつけの居酒屋に集まり、一風変わった卒業証書授与式を行いました。卒業証書を授与したのは年輪塾塾長の私、卒業証書を授与されたのは大学院を中途退学した若者です。この若者は千葉県(本当は広島県呉出身福山育ちだそうです)から、はるばる松山の大学に入学して卒業しましたが、折からの就職難の突風にあおられて就活が上手く行かず、結局は大学に残り院生として勉強をする道を選んだのです。しかし様々な環境に馴染めずついには大学院を退学する決断をしたのです。退学しても進路は決まらず間もなく郷里の千葉へとりあえず身を置くそうですが、将来のことを思うとついついネガティブな考えになるようです。
彼は大学在学中からボランティア活動に興味を抱き、子どもを巻き込んだ活動に特に熱心で、その関係もあってえひめ地域政策研究センターの主宰する地域づくり人養成講座にも参加して皆さんと楽しくやっていました。そんなきっかけで年輪塾や人間牧場へも単車で参加するなど仲間の輪も広がっていたのです。
先日突然年輪塾ネットで皆さんに、退学の意思表示をメールで伝えてきた時は本当に驚きましたが、私を含めて仲間内の何人かは慰留もしたようですが、意思が硬いだけに結局はその行方を見守るだけしか出来なかったのです。
それだったらせめて激励のためのお別れ会をしてやりたいと、清水塾頭や米湊大番頭や松本小番頭が中心になって、送別会のようなスタイルとなりました。清水塾頭が密かに本人にも内緒で、大学の卒業証書ではなく年輪塾の卒業証書をつくりましたが、記念に「采根譚」という本を塾長と塾頭でプレゼントしました。
地域づくり人養成講座の同期生である青き晴美さんは自作の素敵な茶碗をプレゼントしたようです。この日は真鍋さんや新山さんも駆けつけていただき、終始賑やかな送別会となりました。私も若い頃を振り返ると顔が熱くなるような失敗や回り道をしてきましたが、今となってはそれもよき思い出となっていますから、米谷さんも臆することなくこれからも堂々と、人生にチャレンジして欲しいと祈っています。
皆さんのはなむけの言葉もとてもいい言葉が沢山あったようです。
「本物は 貰えないけど 本物の 卒業証書 しかと手渡す」
「これだけの 人が集まり 旅立ちを 祝ってくれる それも幸せ」
「壁ありて 回り道ある 人生を 一生懸命 生きて欲しいと」
「乾杯の 声高らかに ウーロン茶 それでも酔った ような気分に」