〇昨日は良い日か悪い日か?②
昨日の昼、妻が勤めている近所の歯科医院から昼食のため帰宅しました。いつものことなので昼ごはんの準備をしているのだろうと無視していると、「お父さん、ちょっと来て」と大きい声で呼ぶのです。「何?」と居間へ行って見ると、テレビが突然「バシッ」と大きな音を立てて、音声がまったく聞こえなくなってしまったようなのです。二人がかりで色々とリモコンなどをいじくりましたが、結果的には修復できませんでした。画面は鮮明に映るのに何故だろうと考えました。
このテレビは妻の記憶によると購入したのは11年前でした。そのときの値段は30万円もする、当時流行の横長35インチの大型テレビでした。しかしその後画面右上隅に「アナログ」という烙印の表示が出て、今ではいかにも時代遅れといった表現がぴったりのテレビなのです。時折やってくる孫朋樹がテレビゲームをするためにコンセントを差し込んだり、妻は録画した番組を殆ど毎日見るなど酷使したための故障でしょうが、わが家の唯一の情報源として八面六臂の活躍をしてくれただけに故障は相当ショックでした。
アナログ放送終了の来年7月までは何としても持たせたいといつも言っていたのに少々寿命が早過ぎると、二人とも少し落胆し納得をしました。早速洗濯機の修理の時お世話になった電気屋さん恩義があるので妻が電話をかけ滋養を話したようです。「修理には二日ぐらいかかる」「保障期間はとっくに過ぎているので2万円程度架かるかも知れない」「それだったらエコポイント制度もあるし、いっそのこと新しいものに変えたら如何でしょう」と迫られ、トントン拍子に話が進み、昼休みを利用して二人でその店へ出かけました。
大型電気店に比べれば品揃えも少ない店の中には、何台かの今流行のテレビが置かれていました。店員さんの案内でその中から、財布資金と省エネ、それに目に優しいという条件に見合った42型で薄型のテレビを見つけ、お届けや取り付けの段取りまで約束して家へ帰りました。
やがて妻が仕事に行くためテレビを消そうとした瞬間、あろうことか音声が復元し復旧回復したのです。二人で「あの騒動はいったいなんだったのだろう」と大笑いをしましたが、夜寝て今朝起きるとまた音声は聞こえなくなってしまいましたが、今晩も聞こえたり消えたりとめまぐるしい変化を見せました。
はてさて私のような年金暮らしの生活者にとっては10万円を越えた臨時の出費はかなり痛手ですが、これで心配していたレジたる放送への対応も無事出来たことを思えば何はともあれまずは一安心です。わが家もいよいよデジタル放送時代の幕開けです。説明書を読んでしっかりと使えるようにしたいと思っています。
「昨日は良い日か、悪い日か」と訪ねられたら多分、「良い日で悪い日」としか堪えられない一日でした。こうして一日一日は過去となり、思い出のかなたに消えてゆくのです。
「11年 使ったテレビ 故障して 買い換え手はず 高い買い物」
「修理する 金があったら 買い換えろ 言わんばかりに 店員誘導」
「このテレビ エコポイントが 付きますよ 色々引いて 金額10万」
「順ならば テレビの次は 私かも 少々高い 私の値段」