〇福山食のブランド化講演会に招かれて
海や山に囲まれ自然豊かで温暖な瀬戸内海気候の福山は食材も豊富です。送られてきたふくやまブランド農産物推進協議会発行の小冊子を開けると新鮮で品質のよい、しかも安全で美味しい地場産品が名前を連ねていました。青六きゅうり・アスパラガス・いちご・きゅうり・金時にんじん・くわい・こまつな・しゅんぎく・しょうが・たまねぎ・ほうれんそう・細ねぎ・みずなといった14品目の野菜に加え、あんず・いちじく・かき・キウイフルーツ・すもも・ぶどう・ももといった7品目の果物がブランド農産物に指定されているようです。
これらに海の幸を加えれば福山の食はかなり豊富です。しかしこれらの産品を同ブランド化してゆくのか、どの街もしのぎを削っている昨今ですから容易なことではありません。「ふくやまSUN]という愛称で推進していますが、直ぐ隣の岡山は「晴れの国岡山」をキャッチフレーズに太陽の恵みを最大限生かしてブランド化を推進しているのです。
さて講演会で私は、何処にでもある夕日をテーマに食やイベントを手がけたまちづくりについて、いつもどおりお話をさせてもらいましたが、そのまとめとして次のことを強調しました。
イメージ ・福山というまちのイメージ
+ ・安心安全のいうイメージ
・風評効果イメージ
・六感イメージ(視覚・聴覚・触覚・味覚・臭覚・知覚)
・文化イメージ
・活力イメージ
情報戦略 ・アナログ情報
+ ・デジタル情報
・マスコミ情報
・口コミ情報
素 材 ・農産漁家直接
+ ・農協-市場-商店(マーケット)
・産直販所
・ネット通販
加 工 ・特産品
・レストラン-料理
・ホテル民宿
=
経 済
農漁家=素材=消費者
また消費者を①本物思考の消費者(5%は高くても買う)、②学習思考の消費者(15%は良ければ買う)、③安物思考消費者(55%は見た目8割、安ければ買う)、④無意識な消費者(25%意味もなく買うか買わない)4つのタイプに分け、これからは①と②に対する戦略と、風評被害を巻き起こす③を風評効果に変える戦術が必要ではないかと話しました。
食は消費産業なので当たればとてつもなく儲かります。しかし当たらなければ風評被害の餌食になって闇へ葬り去られます。これからは例えば福山市のイメージとなっているバラの花でドレッシングを作り、それを小袋にして学校給食に毎月一回出せば、これが全国の話題となっていくに違いありません。この日私は「裏が味噌」という名刺を持って乗り込みました。この会社は既にバラドレッシングという商品を福山で開発しているのです。しかし之をブランド化しようという考えはまだのようです。要はバラを通じてふるさと意識を育てるのです。新しい発想で物事を考えないといけいけないということです。一石を投じに出かけましたが、さて私の投げた石は誰の心に当たったでしょうか。
講演が終わって質疑の時、一番前に座った若い市役所職員が手を上げて質問してくれました。一番前に座る勇気、質問をした勇気に大きな拍手を送ります。
「この街も 何でもあって あり過ぎて どれを目当てに すればいいのか」
「前座る 若い職員 手を挙げる あっぱれですよ 久々嬉し」
「講演は みんな聞くけど 一人だけ 心動けば しめたものです」
「バラドレを 子どもみんなに 食べさせる 地産地消は 発想転換」