〇つかの間に福山城を訪ねる①
私のように四国に住むものが新幹線を利用する場合は殆どが岡山から乗車して大阪や東京を目指します。したがって余程のことがないと倉敷・・福山・尾道などは縁遠い駅なのです。広島は博多や九州各地への行き帰りに使うものの、岡山に比べたらその数は少ないのです。それでも新幹線の列車に乗って車窓を眺めるのが好きな私は、車窓に姫路城などを発見すると行って見たいような気分になり、何度か途中下車して訪ねたことがあるのです。そんな車窓の風景の記憶に、福山駅北口の直ぐ傍の福山城があって、一度は訪ねたいと思っていました。
昨日出かけた福山は広島県第二の都市で、校区単位に設置された公民館などへは度々招かれて話に行っていますが、その殆どは今治から島伝いに架かったしまなみ海道を車で行くため、公共交通機関を利用しないのです。しかし私はどうしても新幹線の車窓から見える光景が忘れられず、昨日は少し早く福山入りできたので、急な思いつきでカーナビに歯向かって福山城を見学することにしました。お城近くの丸の内パーキングに車を止めて一人歩いて散策しました。
何処が入り口か分からぬまま、お城のことゆえ何処からでも上がれるだろうと鷹を食って登り始めました。城門がないので多分正門ではないと思いつつ登って行くと、直ぐに天守閣前の広場に出ました。いやあ実に立派な五層のお城にびっくりしました。このお城は松山城のような高い城山に聳えるお城ではないいわゆる平城なのですが、優雅さは天下一品でした。
お城の入り口で中を見ようとポケットに手を入れると財布がないのです。車の中のバッグに入れたままだったので、残念ながら引き返すことも出来ず、今回は城周辺の散策でお茶を濁してしまいました。それにしても福山城はとても立派に復元と管理ができていて、こじんまりとした風情は必見の価値がありました。
カメラ散歩でその全容の一部をご覧ください。
福山といえば鞆の浦といわれるような歴史的イメージや日本鋼管などの会社を思い浮かべます。最近は鞆の浦の開発か保存かが司法の場で争われて一躍話題になっていますが、どうしてどうして、この城山周辺だけでも周りの倉敷や尾道に負けない歴史的景観が残っているのです。軽薄かもしれませんが私は駆け足で散策した福山城周辺の景観で福山市への想いが少し変わったようなのです。勿論鞆の浦も大好きな景観だし、福山市と合併した沼隈や内海、神辺、新市なども加えると日本に誇れる街だと思いました。
「カーナビに 逆らいハンドル 左切る 福山城の 辺り散策」
「車窓から 見ていたお城 目の当たり いいもの見たと 感激しきり」
「お城見て お目々白黒 あっちこち 短い時間 ゆえに充実」
「ポケットに 財布入れずに 城入れず 残念無念 次の機会に」