「人間牧場」を作り始めると環境・自然・地球・森・川・海などの言葉が妙に気になるようになりました。今までもアメニティを意識した夕日・花・蛍・水辺・メダカをテーマに長年まちづくりに取り組んできましたが、役場職員としてかかわっていたため、それはまちづくりといいながら、実は行政の政策や施策として上から下へと流す行政の口実に過ぎない部分もあって、行政と住民の間のギャップをジレンマのような形で感じてていました。しかし「人間牧場」では、自らが考え自らが行動するという基本原則があるから自由にやれるのですが、そこから先の金の工面や知恵の工面、それに汗の工面など色々大変です。
「人間牧場」の建設や経営には研ぎ澄まされた豊かな感性が必要です。その感性を磨くには異文化との出会いによる異文化ギャップが必要と、寸暇を惜しんで色々な本を読んだり、人と出会ったりの修行を行っています。これまでもそうした修行は行っていたつもりですが、仕事の忙しさもあって仕事第一に考えざるを得ませんでした。でも今は修行優先ができる身ですから、軸足が随分違うことを実感しています。
今日宇和島市の泰平寺で行われたイルカさんのコンサートに出かけました。元宇和島市長中川千代治さん(故人)が国連へ寄贈した「平和の鐘」や、お寺の境内にある平和の鐘にまつわるトークショーと、イルカさんの歌を聴きに、往復4時間かけて行きました。最初は知人で会長である川口律子さんの、熱意あるお誘いに根負けし出かけましたが、馴染みの「名残り雪」や「海岸物語」に酔いしれました。特に宇和島の無人島沖ノ島にハマユウの花を咲かせる物語を秘めた「ハマユウ」という曲は、地元の難病に苦しむ少女が書いた詩に、イルカさんが曲をつけたもので、深い感動を覚えました。後で家へ帰って気がついたのですが、夕食食べるの忘れてました。
もうひとつ、今日は素敵な出会いがありました。宇和島市長選に残念ながらいい結果を出せなかった中川鹿太郎さん(中川千代治さんの息子さん)のお家へお邪魔して、色々話をしました。まだ若いのに県議会議長を経験し、修羅場をくぐってきた人だけあって、敗者らしからぬ強い精神と夢を伺がい、これまた生き方に強い感動を覚えました。