人間牧場

〇由並小学校6年生のお客さん

 4~5日前、由並小学校6年生の担任の先生から、「六年生のふるさと学習でお宅を訪ねてお話を聞きたいのですが・・・」と電話相談がありました。予定表を見ながら「11月2日(木)午前9時からなら」と相談がまとまりました。さてどうするか?、当日の朝になって考えましたが、そうこうしている内に先生に連れられて子どもたちがやって来ました。少し寒くなったので外の東屋より囲炉裏の部屋がいいだろうと、とりあえずゲストハウスに使っている「煙会所」へ案内しました。僅か45分の短い時間なので、まず子どもたちが用意してきた質問に答えました。6年生にもなると中々難しい質問も多くありましたが、要領よく答えました。

 

 子どもたちは「煙会所」の中を珍しそうに眺めていましたが、天井に収納している看板類を仰ぎ見ながら、「これ何?「これは?」と疑問の館に迷い込んでいました。もう私たちの目の前から殆ど姿を消してしまった囲炉裏にも興味を示し、自在に吊るしてある大きな南部鉄の釜が、上下に上がったり下がったりする姿に驚いていました。その後別棟の海の資料館「海舟館」に案内し、和船模型や海から揚がった展示品について説明したりしましたが、子どもたちはナウマンゾウの化石などを直接手に持って驚いた様子でした。子どもたちの中には孫たちとお遊ぶため時々わが家を訪ねている子もいましたが、初めて見る身近な場所での展示に目を見張りました。

ふるさとの歴史を知ることはいいことですが、古いものが新しいものにどんどん変わり、消えようとしています。特に昔のもにはそれなりの価値を見出し残そうとしますが、近代の物は価値がないと思われがちで、例えば海舟館に展示している炭火を使う一時代前のアイロンや、私たちが子どもの頃に使ってきたやぐら炬燵や湯たんぽは、古いゴミとしてゴミ置き場に捨てられていても、誰も見向きさえもしません。またブラウン管の白黒テレビや手動絞りの洗濯機はもう完全に民俗資料なのです。そう思って見渡せば、まだまだ民俗資料がそこここにありますが、要は誰がこれらを保存するかです。子どもたちの来訪で、久しぶりに民俗資料について考えさせられました。

「六年生 ふるさと学習 わが家来る 囲炉裏の部屋で お目々白黒」

  「海舟館 展示ナウマン 象化石 直接触り 感激興奮」

  「古きもの ゴミかお宝 どっちかな? 陳列すると お宝軍配」

  「小さいが 親父が残した 数々も ささやかながら 社会に貢献」

 

 

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