人間牧場

〇訳も分らず出かけてお話をしてしまいました

 このところ頻繁に、日銀松山支店内にある愛媛県金融広報委員会から、講師派遣申請がメールにて届いています。30年を越えて金融広報アドバーザをやっているので、県内ではすっかりお馴染みとなっているため、スケジュールさえ合えば、断わる理由もなく気楽な気持ちで引きうけ出かけるようにしています。昨日は松山市立余土中学校からの講演依頼があり、親類の叔父が入院しているお見舞いに、出かけ妻も同乗し出かけました。私が講演に要する約2時間の間に見舞いを終らせるという算段でした。

 私はこのところ忙しくて、先方中学校との電話連絡も留守でままならず、送られて来た手紙も先方の入れ間違いか同じ手書きの地図が2枚と先生の「よろしくお願いします」という私信だけで、まったく意味不明のまま出かけてしまいました。到着してみると学校はどうやら文化祭のようで、運動場には小雨にもかかわらずテントが張られバザーなどが行なわれていました。控室となっているパソコン教室へ案内されましたが、教室内には私と同じような講師を務める人が何人も待機をしていました。

 どうやら学級によってテーマを決め、コース毎に講師を招いて話を聞く算段だとおぼろげながら理解しましたが、私のテーマは「人生のすごし方について」で、講師派遣申請に書いていた「青春へのメッセージ」とはまったくかけ離れたものでした。中学生といえど相手を甘く見てはいけないと、心を引き締め自分の体験を基に30人ほどの生徒と、時折入ってくる父兄を前に中学生としては長過ぎる75分間も喋り続けました。最後は全員に感想を言ってもらい役目を終えましたが、まさに青天の霹靂ならぬ雨天の霹靂でした。

 私はこの手の危機管理能力は発達していて、何処ででも相手が誰であろうととっさにアドリブで、2時間でも3時間でも話せる引き出しを持っていますが、果たし私の話を聞いた中学生たちには、どんな反応があったでしょう。私は丁度持ち合わせていた30枚の似顔絵名刺を、惜しげもなく生徒全員に配ってお話をしました。これが私の投資なので生徒にも一枚50円のハガキを投資するよう頼みました。ハガキが来ると私には更に返信用ハガキ30人×50円の投資と労力が必要になりますが、これも役目柄大切な仕事のような気がしています。はてどんな便りが届くか楽しみです。
 追伸、持って行ったデジカメにメモリーカードを入れ忘れ、結局証拠写真は撮れませんでした。

  「どんな会? 訳も分からず 出かけたが 何とか恥を かかずに済んだ」

  「人生を 中学生に 分るよう 話すは難し 雨天霹靂」

  「似顔絵の 名刺を配り 投資する 投資効果の 期待をしつつ」

  「『若松さん お元気ですか!!}』 女性から 声をかけられ 嬉し恥ずかし」

[ この記事をシェアする ]