人間牧場

〇修行と称する大掃除

 ことのほか暑かった今年の夏も終わり、人間牧場にも爽やかな秋風が吹き始めました。昨日は西予市明浜町から7人のお客さんを迎えて賑やかでしたが、これでやっと一段落したので、浜田さんの提案で一行が帰ってから、水平線の家の板間掃除をすることにしました。私と浜田さんは1年に二回程度のこの掃除を「修行」と名付けてやっていますが、修行といいながら宗教的な意図はまったくなく、施設を美しく保ち使う人に心地よく感じてもらうための、ささやかな掃除というシンプル作務なのです。

水平線の家板間の掃除とワックス塗り作業
水平線の家板間の掃除とワックス塗り作業

 掃除はまず板間に置いたすべての物を、ウッドデッキに出す作業から始めます。広いと思っていた畳25畳の板間もいつの間にか小道具類が増え、少し狭さを感じていますが、流石に全てを外に出すと広く感じるもので、置物の幾つかを処分して広く使えるようにしたいものです。
 荷物を出したら箒と掃除機で板間のゴミを掃除し、前回使った刷毛と小皿を棚から取り出して、ワックスで刷毛を柔らかくしながら、二人の持分を決め板目に沿って塗り始めました。板間を這うように塗っていく作業はかなりハードで、大汗をかきました。こうしてワックスを塗っておくと板間が汚れにくくなるのです。

 昨日は30度を越す夏日だったため、ワックスの伸びが良く少量のワックスですみました。少しの間ワックスが乾くまで風を入れました。私はその間、下の芋畑に下りて電気柵周辺の草刈りをしました。公民館の宮栄館長さんや赤石さんの見回りのお陰で、今年は何とかまだイノシシの被害に遭っていませんが、これから先はイノシシのシーズンだけに気になるところです。電気柵の下を草刈機で撫でるように草を刈り、再び大汗をかいてしまいました。浜田さんと二人で馬路村産魚梁瀬杉の切り株を所定の場所に置き、修行作務を終えました。

 来月初めの10月2日には、鳥取県鳥取市から藤原さん一行20人ほどが人間牧場へ研修のためにやって来ます。また子ども体験塾のメンバー40人もお祭り前収穫祭にやって来る予定で、人気沢山といったところです。水平線の家の掃除ができたので、ススキの穂が出揃う月末頃にもう一回今年最後の草刈りをしたいと思っています。
 加齢とともに体力的には衰えつつありますが、七年間も続いている浜田さんの修行と称する助っ人には、ただただ感謝するばかりです。

  「修行だと 言って板間に ワックスを 汗をかきつつ 二人塗りつ」

  「手間暇を かけて掃除を した後の 清しい気持ち これぞ本懐」

  「夏終わる 感謝の心 込めながら そこここ掃除 秋はそこまで」

  「掃除終え 二人でゼロの ビール飲む 蜜蜂入り 上の機嫌で」

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