人間牧場

〇私は夏、スイカで生きています

 私は子どものころからスイカが大好物です。ゆえに夏になるとビールを飲まなくなった私のために、妻は東峰の顔見知りのスイカ生産農家にわざわざ出かけ、一抱えもあるようなスイカを5~6個買って来て、存分に食べさせてくれています。最近は核家族化が進み、大きいスイカは売れないそうで、スーパーなどでは半月型8等分のスイカや、スイカの皮がゴミに出るのを嫌う人のために、スイカの実だけを小切りにしてパックに入れて売っていますが、スイカはやはり切りだちが一番美味しいようです。

家の玄関先でゴロゴロしている山スイカ
家の玄関先でゴロゴロしている山スイカ

 双海町には東峰地区という国道56号線沿いにスイカの山地があります。そこら辺を中山だと思っている人もいるようですが、山の中ながられっきとした双海町分なのです。7月から8月になると国道沿いに手作りの小屋が作られ、農家のおじさんやおばさんがスイカを売っていますが、最近は味に自信があり有名になったこともあって、小屋掛けでの販売は少なくなりお店を構える所が多くなりましたが、田舎のなまり懐かしい会話も弾んで、時には味見までさせてもらい、長閑な山村の暮らしを垣間見ることができるのです。

 東峰産の通称山スイカは、肥料と独特の方法で栽培されているため、シャリシャリした食感と甘味が特徴で、どのスイカを食べても当たりはずれがないようです。スイカは外皮を水洗いしたあと上と下をまるで蓋を開けるように切り取ります。切り取った瞬間真っ赤な中身が見えますが、やがて真っ二つ半分に切ると大体そのスイカの正体が分るのです。やがてスイカは4等分8等分に切られ、ラップをかけて冷蔵庫にいれて冷やされますが、わが家では大きい冷蔵庫の中はまるでスイカだらけになるほど冷やしているのです。

 私はスイカを朝昼晩、食事のあと、デザートとしていただきます。妻が私に、「お父さんは夏はスイカで生きているようなものじゃねえ」と冷やかすほど、毎日三度これでもかというほど食べるのです。お陰様で利尿効果もあってか、熱中症にもならず元気に過ごしているのです。不思議と言えば土の中の水分を吸って、何故スイカは赤い水分を作るのか、凡人の私には理解できない話です。
 「スイカはお盆まで」とよく言われますが、私は名残のすかも食べるので、8月いっぱいはスイカを燃料にして暑い夏を乗り切りたいと思っています。

  「酒辞めた せめてスイカを 食べてねと 妻はせっせと 山スイカ買う」

  「好物の スイカで夏は 生きている 一日三度 食事の度に」

  「冷蔵庫 中はスイカが 占領し 妻の嘆きも お盆過ぎまで」

  「夏が好き それはスイカが 楽しめる ただそれだけで あとはフーフー」 

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