shin-1さんの日記

○寒い日には戸外へ出よう

 私の住む四国双海町は、滅多に戸外の温度が氷点下以下に下がらない南国といってもそれなりに寒く、特に今年は寒さが例年になく厳しいとみんなが口を揃えていうのです。でも松山地方気象台の話だと、戸外の温度が氷点下以下の真冬日はまだないというからおかしな話です。でも最近は例年暖冬気味だったから余計そう思うのかもしれません。

 ストーブを焚いて室内にいると春を感じさせるような陽気になりますが、部屋の障子や襖を開けるとまるで冷蔵庫から風が吹き込むような肌寒さを感じ、「早く戸を閉めて」と誰もが言うのです。温かい所へ吹き込む冷たい風は余計寒く感じるものなのです。

 そんな時には思い切って戸外へ出て少し体を動かすと体の中からポカポカと温かくなるから不思議なものです。あれ程温かい場所では冷たく感じた室内の外気でさえ寒く感じるのに、戸外の寒さや冷たさが全く感じられないのは何故だろうと、その不思議さに時々疑問を持つことがあるのです。

 気温が下がるとついつい戸外へ出るのが億劫になり、運動不足になりがちで、小太り気味の妻は1キロの体重増減に一喜一憂しながら毎日暮らしています。そのため自宅から僅か500メートルの距離にある勤務先の歯科医院まで歩いてゆくよう心がけています。朝行き500メートル、昼行き帰り500×2=1,000メートル、夕方帰り500メートルの2,000メートルですが、歩かないよりましと毎日気休めに歩いているのです。短い距離の徒歩なのでそれ程効果は出ませんが、それでも偉いものでもう何年も続けているのです。

 私は年末年始に痛めた腰の具合もすっかりよくなったので、これも気休め程度、腰に余り負担がかからないように家庭菜園の草削りや人間牧場の草刈りを短い時間ながらやっています。お陰様で食欲も睡眠も充分取れて、気力の充実した日々を過ごしているのです。こうして戸外に出て外気温に体を馴らすと風邪をひくこともなく、北海道紋別で風邪を土産に貰った以外は風邪もひかずに頑張っているのです。親父も今年は寒い寒いといいながら風邪をひかず頑張っているので、まずは一安心です。

 昨日は人間牧場梅林の草削り、今日は家庭菜園にあるみかん畑の草削りと、作業時間2時間ずつながら農作業をやりました。このt頃の寒さゆえ汗もかかず日焼けもせず、喉も渇くことなく働き、畑もすっかり綺麗になりました。

 戸外に出ると意外なことを発見します。隣のおばさんが7年間も孫を保育園に迎えに行っているが、4人の孫も保育園年長のため今年が最後だと立ち話をしたり、秋ジャガと大根、ブロッコリーを近所の奥さんにおすそ分けして喜ばれたり、長い長い鉄橋の上をマッチ箱のような列車が長閑に走ったり、双海町のシンボル本尊山を夕日が染めたり、また近所の子どもの歓声が聞こえたりなどなど、身近な人々の暮しが見えてきます。時折聞こえるカラスの鳴き声も流れる雲の行方も全て忘れていた光景です。もっとのんびりゆっくり体を動かし、大地に根を張ったように生きて行きたいと思いました。

  「寒いなど 言わずに戸外 出るといい 冷たさ馴れて 体ポカポカ」

  「鉄橋を 渡る列車の 長閑さよ 鍬を休めて しばし眺むる」

  「もうこんな 時間か時計 五時を指す 町のチャイムは 夕やけこやけ」 

  「行く人が 声掛け通る 無理するな 俺の体を 気遣いながら」

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shin-1さんの日記

○梅が満開

 昨日は息子の家族が人間牧場へやって来るというので私も少しの時間だけ穏やかな日和に誘われて出かけてみました。人間牧場界隈はもう春の農作業が始まっているのか、畑のあちこちではチェンソーの音や人の気配が感じられ、野鳥も沢山見えました。

 人間牧場の入口にある西嶋さんのお宅ではご主人が狩猟をするので4匹もの猟犬が飼われていて、春の訪れを感じているのでしょうか盛んに吠えていました。西嶋さん家族は取り入れた完熟ミカンの袋を取り除いて出荷する準備作業に追われていました。先日おじいちゃんが亡くなったものですから、お見舞いの言葉をかけるつもりで車を止めて立ち話をしましたら、はね物のみかんを一箱もいただきました。何個か食べましたが、「こんな甘いみかんがあるのか」と思われるほど美味しいみかんです。このみかんは秋の収穫時に取り残し、ヒヨなどの野鳥の食害からみかんを守るため袋掛けをして樹上越冬させた「越冬みかん」なのです。完熟ですから味は抜群です。でも冬を越すため製品率が悪く、これが農家の悩みの種のようでした。

 水をいただいていることから水事情についても話し、おいとましてから人間牧場へ上りましたが、息子と嫁、それに孫と嫁の妹さんがやって来てストーブを焚いて話し込んでいました。妹さんは人間牧場が始めてとあって、感動した様子で盛んに水平線の家やデッキからの眺望を褒め称えてくれました。

 息子はお客様のためにせっせと風呂を沸かしていました。普通は灯油ボイラーで沸かすのですが、念入りなお客様には直火で風呂を沸かすので、煙がモクモクと上がっていました。

 私はロケ風呂の下にある梅林に下り、梅の花の咲き具合を見て回りました。11本ある梅の木は種類もまちまちなので、花が一度に咲くことはありません。満開を迎えた梅の木が一本あって、メジロが沢山やって来て花を啄ばんでいましたが、花にそっと顔を近づけると何ともいえない梅の花の香りが漂って、まるで花見気分でした。

 昨年が梅の表年の豊作だったため、今年は多分裏年だろうと少し諦めていますが、花の付きはまあまあで、これから水がぬるみ始めると一気に開花しそうな雲行きで、蕾は大きさを増しているようです。

 嫁の実家が喫茶店を経営しているのでお店に梅の花を切花にして持って帰るよう、まだ蕾の枝振りの良い何本かの枝を切り落とし束ねました。

 

 春の日差しを浴びて腐葉土作りのために作った囲いの中も、落ち葉の分解が順調に進んでいるようです。来月に入るといよいよ農作業を始めて、この腐葉土の上に土を乗せて種芋を伏せ、ビニールで被覆して芽を出させるる計画です。順調に行くかどうか半信半疑ですが、成果を期待したいと思っています。

(ツリーハウス)

 

 ツリーハウスは息子の手で押し上げ窓が開けられ外の風が入れられています。間もなく町内のこども達がやってきて、歓声が聞こえることでしょう。今年はこのツリーハウスの横の木に新たな本物のツリーハウスを計画していますが。さてどんな夢が実現するのでしょうか。息子の話だと露天風呂も既に頭の中では計画されていて、問題はオーナーたる私の資金力が頼りのようです。甘い顔は出来ないし、さりとて夢は大事にしたいし、まあぼちぼちやりましょう。

  「満開の 梅の香匂う 畑には メジロ沢山 花見訪れ」

  「こりゃ美味い 思わずとろける 完熟の みかんいただき 農家の苦労」

  「おいちゃんと 呼ばれてはっと 我返る 自分のこととは ついぞ知らずに」

  「あの女体 沈めるつもり お湯溢れ 女性ホルモン 畑に蒔くか」

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shin-1さんの日記

○モグラの穴

双海町閏住という地区の入り口にまるでモグラの穴のようなトンネルがありました。縦に長いかまぼこのような形をして、どこかノスタルジックな雰囲気を漂わせていました。今や県下でも有名な菜の花畑の隅にあるものですから、「向こうに何があるのだろう」と花見に来た人は珍しがって通っていました。予讃線海岸周りの線路の下をくぐって向こうに出るだけのトンネルなのですが、その道を進むと20数戸の閏住という地区へ通じるのです。

 このトンネルは乗用車がやっというどちらかというと穴的存在で、消防車も救急車も通行できず、それらの車や運搬用車はこれまた細い道を踏切を迂回して行かねばならないのです。そのため閏住地区の人は長年かなりの難儀を強いられてきました。いわば地区の人の悲願はこのトンネルを大きくすることでした。

 その願いが国や県、市を動かして2年前に工事が始まりました。何せ上を毎日列車が走っているのですから、列車を通行止めにして工事をすることが出来ないため、掘っては固めるという作業を繰り返し、「何でそんなに長くかかるのだろう」と素人の私たちが思うほど長い工事でした。その間閏住の菜の花は一部柵が設けられて立ち入り禁止となり美観を損ねていましたが、昨年末にやっと工事が完成したようです。

 今はまだまるでコンクリートの塊といった違和感があってトンネルの周りに菜の花が咲いていた昔のトンネルとは似て似つかぬ風貌をしていますが、そのうち周辺の景色にマッチすることでしょう。

 寒い寒いと思っていた今年の冬も少しずつ寒さもゆるんで、閏住の菜の花は日毎に黄色い色を増しつつあり、気の早い観光客は車を止め足を止めて花見を楽しんでいるようです。私も一昨日大洲市長浜町豊茂へ行く途中そこを取り掛かりましたし、昨日も人間牧場へ行く時通りましたが、車の窓を開けるとどこか懐かしい菜の花の香りが潮風の磯の香りとマッチして、春間近かを感じさせてくれました。

 時折通るまるでマッチ箱のような一両編成のジーゼルカーもどこか懐かしい印象が感じられ、熱心なカメラマンは列車の時刻表を頼りにシャッタースポットにカメラを固定して、この寒空だというのに列車の来るのを日がな一日待っているようです。

 昨日もそうでしたが、花が咲き始めると困った事に花の中に入って写真を撮る不届き者が必ず出てきます。その人たちは鼻を踏み潰し自分さえよければいいという感じで写真に納まり帰って行くのですが、折角育てた菜の花を踏み潰されるのは何とも心が痛みます。

 私が考えた横たわる看板は当時すっかり有名になりました。この閏住地区の人から相談を受け、職員でお立ち台を作りました。そうすれば花の中へ入らなくてもすむし、撮影した写真にはさりげなく「しずむ夕日が立ちどまる町」などという町のキャッチフレーズが写る様にしたのです。これは大受けでしたし全国放送にも乗ったほど有名になったものです。もう間もなくそのお立ち台も設置されるでしょうが、遅きに失しないようして欲しいと願っています。

 余談な話ですが、菜の花の蕾は塩漬けにすると美味しい漬物になります。折角育てた菜の花の蕾も随分盗難に会い悔しい思いを何度もしました。そんな折、相談を受けた私は「消毒中につきご注意」などと看板を作って立て、これも見事なアイディアとして褒められてものです。菜の花の思い出は沢山ありますが、これも逸話として語り継ぐべき落伍の落ちネタなのです。

  「トンネルが 出来て菜の花 すっきりと 通る列車も どこか他所行き」

  「花の中 入らないでと 注意する うそぶく女 化粧濃いくて」

  「花咲けば 隣の店が 繁盛す 目の付け所 大したものだ」

  「看板に くじらと書いた 店に入る 女店主は 目(女)(雌)くじらなのか?」 

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