shin-1さんの日記

○鳥取米子市は綺麗な街でした②

 鳥取県には東部に鳥取市、中部に倉吉市、西部に米子市と中心となる市街地があり、それぞれ独特の文化圏を築いているため特徴があって結構楽しい旅が楽しめます。しかし瀬戸内海に面した私たちの街から行くには瀬戸内海に架かった3つの橋の何れかを渡り、山深い中国山脈を越えなければならず、米子道や浜田道が抜けたからといって結構遠い場所であることに変わりはありません。いつも島根や鳥取の山陰に行って思うのですが、島根や鳥取の県境までは意外と多いのに、県境のトンネルを越えると意外と近いことを実感するのです。

 これまでは島根も鳥取も米子を経由することが多かったため、松山~岡山~米子を特急しおかぜと特急やぐもを乗り継いで行くJR列車利用の旅が殆どでした。ところが最近はわが町から一旦松山に各駅停車の列車に乗って出なければならない煩わしさや、帰りが深夜になる場合が多く妻の迎えが中々かみ合わないため、結局は自家用車の気ままな一人旅が多くなったようです。そのためでしょうか私の愛車は高知県四万十市西土佐5千キロの旅や熊本への出張もあって、このところメーターがうなぎ上りで走行メーターが増加しているのです。

 前日米子入りした私は、大西さんが予約してくれた駅前のワシントンホテルに逗留しました。駅から外へ出ることで米子の空気や風を感じていた私にとって、今回の旅はホテルの一室から駅舎や駅前広場を見ることになったのです。夜来の雨であいにくの朝でしたが、目が覚めてホテルの窓から下や外の景色を見ると、素敵な視界が開けていました。

 これが駅舎と駅前広場です。米子駅は何度となく降り立ちましたが、こんな素敵な景色は始めて見ました。またその前の道路はかなり広くて整備が行き届き、早朝の車の少ない時間だったためかゆったりとした秋の風情を感じ取ることが出来ました。

 かつては交通や観光の要所として栄えた米子ですが、県境のせいか宍道湖の松江市や境港の水木しげるロードなどの恩恵にあずかるような実態もあって、天下の名湯皆生温泉も大型ホテルが苦しい経営を迫られていると聞きました。

 そんな中になって、駅から程近いところに会場となった文化ホールはありました。昨年生涯学習フェスティバルで同じ壇上に立った経験を甦らせながら、車を置いて会場辺りを少し散策しました。まだ時間も早く人の気配の少ない文化ホールの前には早くも私の名前入りの看板が立っていて、道行く人が何気なく看板に目をやりながら通り過ぎて行きました。

 文化ホールの前の通りは、等間隔に彫刻が配置されとてもアカデミックな通りでしたし、色づく街路樹がその価値をなお一層引き立てていました。

 いつも屋外イベントに利用される正面玄関の広場も、雨に濡れて気高く感じられました。

 会場はかなり立派でしたし、音響も抜群でした。ただ惜しむらくは人の数が今一だったのが残念でした。でも参加した方々はかなりレベルの高い人で、人数の何倍もの迫力を感じました。「人は集まるもの」なのか、「集めるもの」なのか、生涯学習の世界では永遠の論争となっています。でも無理やりやらせで人を集めても余り意味がないと私は思っています。でも主催者としてはできるだけ多くの人の来て欲しいと願う気持ちも理解できるのです。でもでも「雨だから人が集まらない」「別の集会が重なって集まらない」という言い訳だけはしない方がいいと思うこともあるのです。

 まあ講師が悪いと思えば諦めがつくかも知れませんね

  「窓越しに 駅舎や広場 見る景色 普段と違う 見慣れた光景」

  「集めると 集まる違う 言いながら いつも苦労の 種は尽きずに」

  「山陰の どこかゆったり 歩く癖 弁当忘れて 傘も忘れて」

  「看板に 俺の名前が 書いてある うれし恥かし 急ぎ立ち去る」  


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sin-1さんの日記

○旅先で拾った話題①

 私の旅は安上がりをモットーに様々な工夫を凝らしています。工夫といっても別に工夫するのではなく安上がりなルートを探すだけなのです。急ぎの旅でもなかって上手く夜行高速バスで先方の日程に連絡できそうな先日、東京往復夜行高速バスに乗ろうと松山インター口でバスを待っていると、JR便夜行バスに乗るという中年の女性に出会いました。バスに乗るまでの待ち時間のほんの少しの会話だったのですが、その女性は夜行バスと電車を乗り継いで成田まで行くのだそうでした。「海外旅行でも?」と尋ねると、「いえいえ、実は韓国俳優の××さんに会いに行くのです」というのです。何でも「プロモーション映画を見ていると××さんが明日の飛行機で成田に着くというニュースが飛び込んできたので、いても立ってもいられず一目だけでも見に行こうと仲間を誘い2人で行くのです。会えるといいのですが・・・」と不安そうな中にも目を輝かせて言うのです。この女性は見たところ四十歳半ば、中学生の娘と旦那もいるのだというのです。「ご主人や娘さんは××さんに会いに行くといったらどう言いましたか」と訪ねると、「あきれ返っていました」とあっけらかんで笑い、「私馬鹿でしょう」と私に同調を求めてきましたが、「いえいえ、やりたいことをやるのが一番ですからねえ」と相槌を打ったものの、心の中では「おっしゃるとおりあなたは馬鹿です」といってやりたいような気持ちになりました。私の妻は多分そんな馬鹿な行動はしないと思いますが、もし私の妻がこんな話を切り出すともう離婚問題に発展するかもしれないとあきれ返りました。

 明くる日私は講演の仕事を済ませ、同じバスに乗るべく新宿西口19時10分発のバスを待ちました。何と驚いたことにその女性と友人の二人が同じバスに乗り込もうとしているではありませんか。女性は「ご縁が深いですね」とあいさつをするので、「如何でしたか。××さんには会えましたか」と尋ねると、「何せ凄い人で、ほんの一瞬顔をチラって感じで通り過ぎました。でも会えて満足です」と目と顔をうっとりさせながら幸せそうに言うのです。「見てください彼の写真です。素敵でしょう」と、10枚ほどの××さんのブロマイドを見せながら、まるでわが孫の写真のように自慢するのです。その夜のバスの中は何時になく二人のひそひそ話しが耳について中々眠れませんでした。

 あくる朝眠れない夜を過ごしたお二人も私と同じように松山インター口で下車しましたが、何とその奥さんを迎えに来たご主人とばったり、とても優しそうな人でした。「どうだった」と聞くあたり、このご主人も相当いかれているなとも感じつつこの家庭の有り様や中学二年の子どもとの関係をいろいろ考えて見ました。

 中学2年生の娘が××さんを追っかけて成田まで行くというのは、若いのですから一応納得できる話です。でも子持ちの主婦がいくら韓流ブームだからといったって、××さんを追っかけて成田まで行くというのは、余りにも幼稚で自制心がないとしかいいようがありません。ここら辺にも今の家庭教育の貧困さが隠されているように思うのです。何か問題があったらやれ学校の責任だと騒ぐのに、自分の行動はまるで成長しない動物のようです。こんな母親に育てられた子どもは一体どんな母親になるのでしょう。韓国人俳優が来日する度に群がる中年女性の姿をテレビで見る度に「あれは都会の出来事だ」と思っていたのに、現実に愛媛の松山での出来事だっただけに少々ショックでした。××さんの追っかけに投資したお金は多分安く見積もっても片手5万円くらいは要ったでしょうが、家庭主婦ののやりくりにとってこの金額は決して安い金額ではありますまいにと、この女性の財布が気になった出来事でした。

  「娘なら 分るがおばちゃん 成田まで 追っかけ出来る 日本は平和」

  「夜行バス 乗り継ぎ×× 追いかける もっとやること おありでしょうに」

  「この人の 旦那の顔が 見てみたい 思う目先に しょぼくれ旦那」

  「俺の妻 ××見たいと 成田行く そんなら離婚だ 俺の家庭は」


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