人間牧場

〇「今JR下灘駅に来ています」
 先週の10月14日、講演先の西条から帰宅途中県庁に立ち寄り、打ち合わせを終えての帰り道、双海町入口の高野川に差し掛かったころ、ポケットの携帯電話バイブレーションが揺れました。路側帯に車を止めて電話に出ると、大阪に住むという男性からでした。

 「今JR下灘駅に来ています」。私「えっ?どなた?」でした。聞けば10月14日は鉄道記念日なので列車の旅を楽しもうと一人旅を続けているとのこと、最近は携帯電話が普及しているため「今シーサイド公園に来ています」なんて人も多く、その都度「お会いしたい」という要望に応えていますが、この日は夕方7時30分から別の打ち合わせ会があって、長居はできないことの了解を得て、とりあえず下灘駅へ向かいました。

 その人とは恐らく1度しか会ったことがないし、正直なところ顔など覚えていませんでしたが、聞くほどに記憶が蘇り、「ああ、あそこで・・・」と記憶がやっとつながりました。聞けばこの春65歳となり定年後再雇用の仕事を退職し、今後の生き方を見つけようと旅に出たとのことでした。よくある話でした。松山に泊まるので、あくる日また来たいとのこと、残念ながらその日も私のスケジュールは詰まっていて、出会いは重ねられませんでしたが、その日から私のパソコンに足繁くメールが入るようになりました。

「『下灘の 駅にいます』と 言われても どこの誰だか 記憶おぼろげ」
「とりあえず 駅に到着 したものの 次の集会 余り時間が」
「『もう一度 明日会いたい』と 言われたが 結局あくる日 都合がつかず」
「結局は 通りすがりの 人となる メールでやり取り 友人みたい」

 

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