人間牧場

〇今日から特別警報

 はるか南方海上で発生した熱帯低気圧はその後台風15号となり、沖縄先島諸島を迷走しながら北上を続けて本土をうかがっていましたが、日本海に伸びる秋雨前線と合流し、温帯低気圧なってしまいました。そのため日本海側を中心に各地で断続的に大雨が降り続き、各地に被害が出ているようです。
 今年の夏は「ゲリラ豪雨」という言葉が頻繁に使われるほど、1時間に100mmという今まで経験したこともない、バケツをひっくり返したような大雨が局地的に降りました。気象の専門家はその原因を様々な形で分析しているようですが、どうやら連日の猛暑で海水が温められ、例年より海水温が2~3度高くなって、南から湿った空気が流れ込んだことが原因のようだと結論付けているようです。

 このところ台風銀座といわれた九州南部や四国南部へは、台風が上陸しないのもそうした周辺気象条件が原因かも知れませんが、これまで自然災害に何度も遭遇した私たちの住んでいる地域が余り被害に遭わず、比較的少なかった地域に災害が起こっているのも一つの特徴のようです。
 昨日は先日大水害に見舞われた島根県江津市がテレビで紹介されていました。前回の大雨被害の片付け最中にまた、追い討ちをかけるように雨が降って、川に濁流が流れていました。今日から気象の注意報や警報に加え、特別警報というワンランクアップの新たな呼び名が加わるようです。特別警報が出ると何はさて置いて自分の身の安全を確保するため、直ちに避難をしなかればならないのです。

 日本は地震や津波、大雨といった自然災害の多い国です。3.11以来危険回避の仕方も、これまでどちらかというと弱者や地域ぐるみを優先していましたが、まずわが身を優先する方向に変わっているようです。だからといって弱者を切る捨てるのではない意識も待たねばなりません。
 最近近所づきあいが煩わしくて、地域の活動から外れる人が増えてきました。行政広報の配布も一斉清掃も、ましてや神社の村祭りも一切関係ないと拒否する姿は、役に就いて人の世話をすることを嫌がる「まず自分」の典型でしょうが、向こう三軒両隣の付き合いがなければまさかの時に困ってしまうのです。
 9月に入ると台風シーズンの到来です。甚大な被害が予想される気象現象に、最大級の警戒を呼びかける特別警報の出ないことを願っていますが、はてさてひょっとしたら、自分優先の世の中にこそ特別警報を出さねばならないのかも知れませんね。
 昨日は雨と強風の合間を見てナス畑の草引きをし、すっかり綺麗になりました。今日も雨のようです。

  「甚大な 被害対応 するために 特別警報 今日から運用」

  「これまでは 被害無縁の 地域にも ゲリラ豪雨は 容赦もなしに」

  「付き合いは 嫌だといって 村はずれ 災害時には どうするのだろう?」

  「世の中は 助け合いつつ 生きるもの それさえ出来ない どんな教育」

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