人間牧場

〇占いを信じましょうか!

 毎日1万歩を目指して歩いていた私の携帯電話内臓の万歩計が、13日から1万歩はおろか1千歩にも満たない数字になってしまいました。原因は簡単で風邪による、妻からのきつい外出禁止令によるものです。私のように毎日の暮らしをリズミカルに暮らしていると、1万歩歩くというリズムが狂っただけで、食べられないし元気が出ないのです。運動と食欲は相対的なもので、運動量が少なくなると食欲も出てこず、妻が病院食のようなお粥等を作って食べさせてくれますが、熱のせいでしょうか、食べるもの全てが味がないのです。

 たかが風邪くらいと鷹を食っていたしっぺ返しを受けたのでしょう。昔から「風邪は万病の元」と言われるように、最近は治りにくい風邪もあるものですから、病院が嫌い、注射が嫌いとまるで子どものようにぐずる私に、妻は置き薬や栄養剤を織り交ぜて看病をしてくれていて、気分的にはやっと峠を越したかなといった感じです。年末から年始にかけてスケジュールが込み合い、多少オーバーワークのような感じもしていましたが、旅先での気分転換や持ち前のファイトで乗り切ってきました。

 「あなたは若そうに見え、若そうに振舞っているけど、来年は古希なのよ」と、妻から皮肉めいた言葉を言われています。人生50年や60年の短命な時代の言葉だと思っていましたが、いざ自分がその歳に近づくと、「古来稀なり」という70歳という年齢の重さにただただ驚くのです。
 友人の谷岡さんからメールで、「あなたの運勢において今年は注意をした方がいい。来年はまた運が上昇する」という忠告を受けました。今年さえ注意して過ごせば来年は運が開けるという、何とも楽しい占いですが、妻に話すと「今回の風邪はその兆候かもしれない」と脅されました。

 私は余り占いを信じないたちですが、23歳の時松山の銀天街を歩いていると、一人の易者さんに呼び止られました。断わる私を無理やり座らせ、私の手相や顔相などを見ながら、「あなたは病気をするかも知れない。将来教育の仕事につくかも知れない。26歳から運勢が開けるかも知れない」と告げられました。当時私は漁師をしていたので、そんなことあるものかと、「いい加減なことを言うな」とばかりに、易代千円を払ってふてぶてしくその場を去りました。
 驚いたことに26歳で大病を患い、そのことが元で転職して公務員となり、13年間教育委員会に勤め、最後は教育長まで勤めたのです。残念ながら運勢が開けたかどうかは疑問ですが、自己満足の範疇ながら言い得て妙な易者の眼力にただただ驚いています。谷岡さんの言うとおり本当に来年は運気上昇であって欲しいと、年甲斐もなく思うのもまた、占いのいいところでしょうか。

  「占いに よると今年は 自重して 熱にうなされ 頭ぐるぐる」

  「若い頃 街角易者 見抜いてた 信じるものか 言いつつ信じ」

  「来年は 運気上昇 するという 年甲斐もなく 淡い期待を」

  「歯車が かみ合わない日 続いてる 悶々しつつ 明日に期待を」

[ この記事をシェアする ]