人間牧場

○内孫とロケ風呂を楽しむ

 年始から立春にかけて今年の冬はとてつもなく寒く、北日本では多いところで3メートルを越す気象新記録続出の大雪に見舞われているようです。そのせいでしょうか最近はインフルエンザが猛威をふるい、これまた120万人を突破する新記録だそうです。北日本本の大雪も日本列島のインフルエンザも、高齢化社会の進んでいる日本では赤信号で、除雪や落雪、風邪による高齢者の死亡は何とも悲しい出来事なのです。
 それでも寒い中ですが季節のめぐりを実感するように、散歩コースの山道からは、少しだけ上達したウグイスの鳴き声が聞こえ、春間近を実感するのです。
 建国記念の日の昨日は息子が久しぶりに休みだったようで、「お父さん、人間牧場へ行こう」と誘ってくれました。妻は友人仲間4人と道後温泉一泊の小旅行に出かけるので、朝早くから私と親父の夕食準備のためおでんを煮込んだり、ご飯を炊いたりして私に「これは昼、これは夜、これは朝」と準備した料理をいちいち指示して10時過ぎに出かけて行ったので、これ幸いとばかりに息子の誘いに乗り、内孫2人を連れ息子嫁の軽四で出かけました。

 人間牧場へ着くと孫2人は冬のうっ憤を晴らすように大はしゃぎで、水平線の家のロフトに上がったりウッドデッキで転げまわったり、時には草の上を転げたりしながら楽しそうに遊んでいました。息子はロケ風呂に水を張り火をつけて風呂を沸かし始めました。私はその間年末に杉垣の剪定をした枝をチェンソーで切りました。小気味良いチェンソーの音が野山に響き、あっという間に枝は短く切られ、ピザ釜用の薪になりました。小枝や杉葉は芋畑のイモヅルと一緒に火をつけ焼却処分をしました。勢いよく燃える火が体を温め、作業で体を動かしたこともあって、あっという間に汗をかきました。
 やがて作業が終ったころ息子の沸かしていた風呂が沸きました。さあ田舎の温泉とわが家で呼んでいるお風呂に入ろうと孫2人を裸にし、私も裸になってげす板を沈め湯船に入りました。湯船は3人が入るとお湯がいっぱいになり涌き出るほどの狭さなので、あっという間に満杯になりました。孫たちと湯船に浸かりながら眼下に見える海や空や島を眺め、「いい湯だな」を大きな声で歌いました。息子が3人の写真を何枚か撮ってくれましたが、まさに絵になる光景でした。

 天気は上天気ですが外気温が寒いため、少し眺めのお風呂に入り大汗をかきました。孫たちは出たり入ったり、お湯を掛け合って悪ふざけをする度にしかったりなだめたりしながら温もらせて、息子が綺麗にお湯や汗をふき取って着替えさせていました。おっつけ自宅で留守番をしている息子嫁から昼食の準備が出来たから帰宅するように携帯電話が入り、午後1時30分になって昼もとっくに過ぎていたので急いで引き返しました。
 昼は息子嫁手づくりのラーメンを美味しくご馳走になりました。昨日は気になっていた作業もはかどり、お風呂まで内孫と一緒に堪能できました。加えて種蜂が逃げたものと思っていた人間牧場の蜜蜂の巣箱に、種蜂が生きているのを確認でき、底板の掃除も出来てホッとしました。冬蜜蜂たちはこれまでに自分たちが貯めた蜂蜜を食べて生きながらえているのです。そのため気が荒く気をつけなければ刺される危険性があるため、孫たちを遠ざけて底板の掃除をしました。
 春はもうそこまで来ています。近所の人の畑では既に昨日ジャガイモの作付けを行なっていたようです。寒くて遅れていた家庭菜園の農作業もしなければなりません。はやる心を抑えながらの一日でした。

  「孫たちと 三人湯船 いい湯だな 湯気沸き立って 温泉気分」

  「チェンソーの 音山々に こだまする 春が近いと 感じて作業」

  「種蜂が 蓄え食糧 食べながら 生きて冬越し 偉いもんだな」

  「湯気向う 海空船に 島見ゆる 長閑けき冬の 半日楽し」  

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