shin-1さんの日記

○昨日の敵は今日の友

 私はこれまで生きてきた64年の半生を振り返ってみれば、様々な人に巡り会っていますが、その人たちをあえて敵(マイナス)と味方(プラス)、それに中立(ゼロ)に分類すると、殆どの人が敵でも味方でもない中立に位置づけされるようです。子どものころ、青年期、それに熟年の今はむしろ味方のような人がどんどん増えて、敵と呼ぶような人は皆無に近くなりました。 何故このような変化が起こるのか、それはリタイアして利害関係の仕事から遠ざかったためで、今はマイナスな人だと思えば遠ざかればそれで事が済むのです。

 仕事をしていた頃はたとえそれが反対の人であっても、そこから逃れることができず、中には歩み寄るどころか敵と公言をしてその人と対峙しながら様々な反対行動を起こしました。人間は自分を基準に相手を好きか嫌いか、損か得かで判断します。嫌いな人、損のをする人は確実に自分に対してマイナスグループに追いやってしまうのです。しかしそれはあくまでもその時点での判断であり、今になってその人のことを思い浮かべながら、果たして今もその人は敵か味方か判断したら、まあ殆どのマイナスな人は中立化味方になっていて、もう私の周りには敵と呼ぶような人は皆無に等しくなっていることに気づくのです。

 「昨日の敵は今日の友」という言葉があります。この言葉を聞く度に忘れられない出来事があります。私が役場に勤めていた頃、特に夕日によるまちづくりを推進し始めの頃は「夕日なんて何処にでもあるものでまちづくりができるか」と散々言われました。多分最初は100人中99人が反対でした。勿論妻も町長さんも反対のエリアの中でした。それでも夕焼けコンサートを皮切りに様々な努力が実って少しずつみ方が増えて行きました。でもそのように雪解けになればなるほど雪の中から強烈なパワーを持った敵が現れ、目に見えない威圧となって私を悩ませました。シーサイド公園の建設時じは「赤字になったら、人が来なかったらどうするのか」と迫られ、「赤字になったら黒いボールペンで書きます」といって、決定的な敵対関係を作ってしまったことは余りにも有名ですが、あれから20数年の時が過ぎると、その人はむしろ最も自分を理解してくれる人、つまり大好きな味方になっているのですから不思議な話です。勿論妻も町長さんも一番の味方になって、荒波や向かい風から守ってくれた大恩人になっているのです。


 私はそんな経緯もあった半生を越えて今を生きていますが、64歳になった今では沢山の味方に囲まれて幸せな暮らしを営んでいるのです。しかしこれからはそのことに甘んじてばかりでは生きている意味がなく、むしろ味方になっている人々に何かの役に立つようなお返しをしなければならないのです。

 人間牧場を使った様々な活動もその一つで、今では多くの人たちとともに楽しい活動をしています。先日毛虫と呼ぶにふさわしい私と敵対関係にあった人が人間牧場にやってきました。私が畑作業をしていると突然奥さんと二人で何の前触れもなく来たものですから一瞬驚きましたが、彼は私の分まで持参した弁当を広げ、赤々と燃えるストーブの前で言い訳ともとれる様々な話をしてくれました。そしてこれからは仲良くしようと握手をして別れました。蟠りなどなかったといえば嘘になりますが、私にとっても長年の霧が晴れた感じでいい出会いとなりました。

 世の中には肌の合わない嫌いなタイプは必ずいるものです。しかし自分というファインダーを通して見るからそのように感じられるだけなのですから、私の持論である「嫌いな人は好きになる」ことを心がければ「昨日の敵は今日の友」になるかも知れません。


  「敵だった 人も今では 大味方 仲良くなりで 穏やかな日々」

  「大変な 仕事が故に 敵多く 悩まされたな あの人の顔」

  「蟠り 溶けて味方の 握手する 自分の未熟 恥つつ手出す」

  「敵などと 思う人なき 歳になり 丸くなったと 自分を感ず」

 

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“shin-1さんの日記” への2件の返信

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    メールありがとうございました。
    安佐北区へお邪魔してから沢山の方からお礼のメールをいただき、驚いています。
    私にとっても安佐北区での出会いは忘れられない思い出になったようです。
    「夕日が美しのはいつ?」といつも言われますが、「あなたが来た時が一番」と答えます。
    夕日は春夏秋冬色々な表情を見せてくれます。
    しいてあげれば秋でしょうか。是非お越しください。

  2. SECRET: 0
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    安佐北区役所の浅川伸二です。アメーバ登録しました。
    これからはブログを見ながらコメントができるのでワクワクしています。近いうちに人間牧場を訪ねてみようよと盛り上がっています。その節はよろしくお願いいたします。夕日が最も美しい季節は何時ごろでしょうか?

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