shin-1さんの日記

○草刈りシーズン到来

 逞しさの代名詞のようにいわれる雑草がどんどん伸びて、放っておいたら草に埋もれてしまうほどになるため、このところ少しの時間を取って草刈りをしています。庭もなくましてや家庭菜園もない都会の人から見れば、「エッ、草刈りって何?」といわれそうですが、田舎は春から初秋にかけての半年間は草との戦いに明け暮れるのです。昔は家々に牛やヤギなどの家畜を飼っていて、その雑草は貴重な家畜飼料となっていたのですが、その様なこともなくなって、草は単なる邪魔物になってしまって、人々の暮しを圧迫しているのです。特に高齢化の進む農家では草刈りという重労働をになう人が少なくなり、「耕して天に至る」と形容された段々畑は次第に姿を消しているのです。

 それでも鎌一丁で草を刈った昔に比べれば、軽くて使いやすい草刈機の出現は草刈りに革命をもたらしました。片手でも軽々と持ち上げられるほど軽量になった草刈機は安いものであればホームセンターだと三万円程度で買えるようなので、今では誰もが重宝して使っているようです。わが家にも古いものが3台くらい残っていますが、調子のよいもの、使い勝手のよいものを酷使して使うため、もうお払い箱でいうことを聞かないようです。今私が使っているのはむ10年間も使っている古い型のものですが、案外エンジンの調子がいいので助かっているものの、まるでダダをこねる赤ん坊のように時々いうことを聞かなくなったりしますが、その都度農機具やさんに修理をしてもらいます。「若松さん、この草刈機は文化財になりますよ」と、「もうそろそろ新しいのを買ってください」と言わんばかりにそれとはなくカタログを渡してくれるのですが、命あるものは使うという鉄則なので、農機具屋さんも今では諦めているようです。

 草刈機にとって替え刃は重要なのですが、最近は安くて体に優しいチップソーなどという替え刃が出回り、昔の二枚刃や三枚刃のように石を跳ねるような危険なものは殆ど使わなくなりました。何年か前までは草刈をする前日には替え刃をグラインダーで2~3枚研ぎ、1時間おきに休憩して替え刃を交換したものです。草刈りに必要なのは目をカバーするゴーグル形式のメガネを着用しなければならないのですが、夏の朝が滴る時などは煩わしく、今では殆ど使っていませんが、時折小石を放て体に傷が付いているのを見て、危ないと思うのです。怪我してなんぼの世界でもないので、メガネだけはと思いつつ、昨日もメガネなしで半日草刈りをしました。

 昨日は家の周りの草刈りをしました。途中の休憩時間を差し引くと実労時間は僅か2時間ほどでしょうが、草刈機を調整したり、時には近所の人が草刈機のエンジン音に気が付いて見に来たりするため9時から始めて12時までかかってしまいました。

 昼食に帰った妻が、「まあお父さん綺麗になって、まるで散髪をしたようじゃねえ」と褒めてくれました。褒められると嬉しいもので、草刈りの苦労も報われたというものです。

 最近は草枯らしなどの散布が主流を成しているようですが、「安全だ」といいつつ草が枯れるくらいだから「危ない」と思って、草枯らし剤の散布はしないようにしています。でもいいことと出来ることは違うので、そのうち草刈りが出来なくなったら草枯らし剤のご厄介にならなければならないかも知れません。ふとベトナム戦争にアメリカ軍が使った枯葉剤で多くの犠牲者が出たことを思い出しました。

  「今年また 草刈り時期を 迎えたり 汗をかきつつ そこのけばかり」

  「まあ綺麗 褒めてくれるは 妻ばかり 嬉しくなって 少し胸張り」

  「草刈りも 少々しんどく なりました 帰った息子 『盛がでるねえ』?」

  「昨年の 予定表見る 草刈と 小さく書いて 記録留めて」


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