shin-1さんの日記

○満月を楽しむ

 「サンデー毎日」(毎日が日曜日)になった私が特に気をつけていることは「季節を楽しむ」です。日本は四季の巡りがあって花鳥風月それぞれに美しい国だと思うのです。阿部総理が一年足らずで退陣ししましたが、彼の目指した「美しい国」づくりは私としては相当気にいっていましたが、その理念も日の目を見ないまま終わるのは返す返すも残念です。でも私たちの住む日本が美しい国であることは変りはないのです。要は私たち日本人が日本人としてどういう美しさを感じ、どういう美しい国に仕上げて行くのかが問われているのだと思うのです。

 殺伐とした社会だといいながら季節は毎年同じように移ろい、朝日も昇るし夕日も沈みます。また初秋のこの頃は野に秋の花が咲き始め、虫の声だって結構楽しく聴けるのです。

 夕方砥部町の稲葉さんがやって来ました。先日来宅された折人間牧場のロケ風呂用のタンクを据えつける話になって盛り上がりました。水平線の家には屋根裏に水道用のタンクが設置されていますが、用量が小さく来客が多くなると風呂やトイレへの配水が頻繁になり、いつも水の不安に悩まされていたのです。現在使っているタンクを貰った鉄工所を営む従兄弟に相談したところ、ステンレスの端材でドラム缶一本程度のタンクを作ってくれたものですから、その蓋をどうしようか考えていました。稲葉さんが知人の板金屋さんに頼んで蓋を作ってもらうことになり、早速採寸して帰りました。稲葉さんはそのメモをどこかに置き忘れ2度も採寸に来るなど迷惑を掛けてしまいましたが、一昨日その蓋が出来たと持って来てくれたのです。妻が運んだお茶を飲みながら二人で談笑にふけり、稲葉さんは蓋にパッキンをつけるべく再び持って帰って行きました。

 稲葉さんの帰った応接間でお茶を片付け電気を消すと、いつの間にかブラインド窓越しの東の空に綺麗な月が昇っているのが見えたのです。「お父さん、外に出て満月の月を見よう」と妻が言うのです。玄関から外に出てみると雲ひとつない空になんとも言葉では言い表せないような美しい月がぽっかり浮かんでいるのです。その日の二日前に見た中秋の名月は13夜の月だったようで、また違った趣きがありました。妻と二人で月を見るなんて久しぶりのことなのです。「お父さん人間って不思議ね。あの月を見てウサギが餅をつく姿を創造するのだから」という妻の言葉にマジマジと月を見ました。

 写真を撮ろうと中に入りデジカメを取り出しました。「お父さん夜の月なんてカメラで写る訳がないでしょうに」と呆れ顔でした。それもそのはず、新婚旅行に行った折、二人の写った写真が一枚もないというのが妻の不満の震源地なのですから仕方がありません。それでも私は暗闇に浮かぶ月に向かってシャッターを切りました。


 妻に叱責をかったように「なんだこりゃあ」と笑われそうですが、これが9月27日の満月の月の写真です。「馬鹿みたい」と妻に言われそうなのでこの写真は見せない事にしました。いやあー、 でもいいシャッターチャンスだと思うのですが・・・・・。やはり見解の相違でしょう。

 今朝起きると西の空に少しかげた月がポッカリ浮かんでいました。昨夜パラリと降った雨に濡れた緑が一際美しく、ひんやりとした外気も爽やかな朝でした。

  「久しぶり 十五夜妻と 月を見る カメラで撮ると 妻は呆れて」

  「月明かり 港灯台 ぼんやりと 点いては消える 長閑なりけり」

  「虫さえも 月に拍手の BGM ささやかながら 幸せ味わう」

  「この月が 潮の満ち引き 決めるとは 思えば不思議 宇宙は謎だ」    

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