shin-1さんの日記

○私の息子も建築士だが・・・・・・

 「今日本で最も有名な建築士は誰でしょう?」なんて試験問題が出たら、殆どの学生は「姉歯建築士」という答えを書くでしょうね。姉歯設計事務所という名前はこの一ヶ月間、連日のようにマスコミに取り上げられ、流行語にまでノミネートされるほど有名になりました。普通であれば有名になることは極上の喜びとされ、誰もがこぞって知名度アップの作戦を立てるものですが、姉歯さんは悪名として脚光を浴びてしまいました。最初はふくよかそうに見えた姉歯さんも最近では疲労の色が表情に現れ、テレビに映し出される姿は痛々しくさえ感じられます。

 事の発端は建築物の構造計算を施主や建築会社から頼まれて偽証したというのです。構造計算は行政や民間検査機関が絡んでの共同作業なので、「そんなこと出来っこない」と誰もが思いました。しかし現実にはチェック機能が働かず、あるマンションなどは震度5以下の地震でも倒壊の恐れがあると診断される、ずさんな工事が行われていました。入居している人の驚きと不安は怒り以上であることは容易に察しがつくし同情します。

地震頻発の日本は「地震・雷・火事・親父」のナンバーワンに挙げられるほどの怖さですから、眠れないのは当然でしょう。

 最近では姉歯さんの建築士資格剥奪の聴聞会が持たれ、姉歯さんの暴露話によって建築会社が破産宣告したり、国会議員の名前も見え隠れするようになり、何処までこの波紋は広がって行くのだろうと思うほどです。

 私の息子も建築の仕事に携わっていますが、ぺーぺーの駆け出しゆえそんな不正に関われるはずがないと思うのは親の欲目でしょうか。

 人の判断は大きく分けて三つのようです。「損か得か」「好きか嫌いか」「善か悪か」です。飯を喰ってこの世の中を生きていくためには何処かでこの3つの判断を迫られます。姉歯さんは「善か悪か」という判断より「損か得か」を選んだため、自分はおろか多くの人の生命や財産を危険の淵に連れて行ってしまいました。

 今の世の中は連鎖社会です。マスコミは関連する様々な情報を手に入れて国民に知らせます。一つの出来事が国中を騒動に巻き込む大きなうねりへと広がって行くのです。その過程では嘘やでっち上げもあるでしょうが、人がそういうからそうだと決め付けるのではなく、絶えず「真実は何か」を考えなければなりません。

  「芋づるを引っ張り抜くと向こうにも大きな芋がゴロリゴロゴロ」

  「建築士聞いただけでも何かしら悪い人では疑う心が」

  「息子さんどんな職業?問われたらウーン飲み込み建築関係」

  「その時は儲けたつもりの嘘がばれ裸王様今年の寒さ」

  

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