人間牧場

〇フキの収穫と佃煮づくり

 二日前、人間牧場や港の見える丘の草刈りをしました。春は一雨ごとに草丈が伸び、柔らかい草がまるで緑ジュータンのようでした。草刈りで少し疲れると草刈り機のエンジンを止め、フカフカの草の上に大の字になって寝ころび青い空を見上げると、白い雲が西から東へ風に流され急ぎ足で去って行きました。新型コロナウイルスの影響で殆どのスケジュールがキャンセルとなり、ポケットに忍ばせている携帯電話も殆どかかってこないため、急がず慌てずのんびりムードです。

持ち帰ったフキ
皮を剥いたフキ

 二度・三度同じようなことを繰り返しながら草を刈り進むと、そこそこにフキの大きな葉っぱがあちこちに見えました。草刈り機で刈り飛ばすのも勿体ないと思い、群生している所を避けて草を刈り、草刈り作業を終えて帰り際、剪定ばさみで草をかき分けてフキの茎の根元から切り、葉っぱを切り落としながら収穫をしました。この時期のフキの茎は柔らかく食用になるので、思いつくまま4束ほど採りました。帰る途中親類や知人に3束を差し上げましたが、みんなそれぞれ喜んでくれました。

 わが家では一日置いた昨日の午前中、仕事で出ている妻に替わって私がフキの皮を剥くことになりました。フキは灰汁の強い植物なので、剥くと手に濃い茶色の灰汁が付着して中々落ちず見苦しいためめ、妻が用意してくれた薄手のビニール手袋をはめて剥きました。剥いたフキは水を張ったボールに入れ、昼前に太ももほどの一束を剥き終わりました。その後出た灰汁を何度か捨てて水洗いし妻に渡しました。妻は帰宅後2~3度茹ではえた後、砂糖やしょうゆ、みりんで味付けし自家製の梅干しと梅酒を入れて煮詰めました。

 いつものことながら「お味はどう?」と味見を勧められ食べてみましたが、いつもと変わらぬ美味しい味付けができたようです。多分今頃は差し上げたそれぞれの家で、それぞれの調理をして佃煮を作り、ご飯のお供ししているものと思われますが、わが家でも粗熱を取った後冷蔵庫に入れて、保存しながら食事の度に食べています。田舎の暮らしはこのように、野趣溢れる山菜がその気になれば、あれこれ食べることができて幸せです。いつの頃からでしょう?、私がこんな小まめなことをするようになったのは・・・・。

「草刈りの 途中休憩 草の上 大の字なって 空をぼんやり」

「行く風に 乗って白雲 西東 これも幸せ 頭空っぽ」

「草刈りの 途中山菜 フキ見つけ 四束ハサミで 切り持ち帰る」

「採ったフキ 手袋はめて 皮を剥く 妻はせっせと 佃煮づくり」

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