人間牧場

〇「うれしいひなまつり」歌の間違い

 私たちの地方でお節句というのは一月遅れの4月4日で、その時期になると家族総出で座敷にお雛様を出して飾っていましたが、私たちの関心はお雛様よりお雛様の前に飾るひな豆や菱餅、それに甘酒でした。またお節句に母ちゃんが夜なべをして作ってくれるお花見弁当は、盆と正月がいっぺんに来たような喜びでした。

わが家の玄関先に飾った小さなお雛様

日本中では3月3日がひな祭りです。わが家内孫は2人とも男の子なので雛飾りはしませんが、1週間前妻は玄関の靴箱の上に、小さなお雛様を飾ってくれました。子どもの頃から聞き覚えのある「うれしいひなまつり」という歌を、ハーモニカで吹きながら口ずさんで歌ってみました。ところがこの歌には幾つか間違った表現がしていると、最近指摘されているようです。

それは「お内裏様とお雛様」というくだりです。私たちはお内裏様がお殿様、お雛様が姫様と思っていましたが、金屏風の前に座っているお殿様とお姫様の二人一対をお内裏様と呼ぶのだそうです。この歌の「二人並んで」だとお内裏様とお雛様で合計四人になってしまうようです。お雛様はお内裏様以外の総称をいうのだそうですが、今頃になって言われても直しようもないご指摘です。

最近流行りの「チコちゃん」ではありませんが、何の疑いもなく「ボ~っと生きてる」私たち平凡な庶民にとって世の中には、知らないことや間違いを信じ込んでいることが余りにも多いようです。これまで4人の孫全てが男の子だったのに、わが次男息子夫婦に初めて女の子が誕生して、昨年のこの頃は雛飾りを見に出かけたことが、つい昨日のように思い出されます。何日か前お雛様を飾ったので見に来るように電話が入り出かけましたが、歩けるし言葉が喋れるようになった孫の目には、どんなお雛様飾りに見えているのでしょう。

「ひな祭り お内裏様は 殿様と 信じ込んでた ボ~と生きてた」

「ひなまつり 歌思い出し ハーモニカ 吹いて玄関 お雛様見る」

「ひな祭り ひな豆菱餅 甘酒に 加えお花見 弁当思い出」

「もうそんな 時期かと思う ひな祭り 近頃光陰 新幹線並み」

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