人間牧場

〇三度目の正直(その1)

 「二度あることは三度ある」のか、または「三度目の正直」なのか、前日までは半信半疑でした。1回目の7月は集中豪雨の前、2回目の8月は台風と、天気の都合で伸び伸びとなり、8月22日に決めたものの、今度は19号と20号の台風が近づき、「開催するかどうかは当日の朝に決定します」と前日主催者から電話が入り、昨日は半信半疑の朝を迎えました。

まるでドローンで撮影したような展望台からの眺望
リアス式海岸の美しい宇和海

私の緊張の糸も切れかかっていましたが、「予定通り開催します」と連絡をもらうと、どこかホッとしたような気持ちになりました。早速準備をして午後1時過ぎの集会ながら、会場となる西予市明浜町高山までは2時間ばかりかかるので、少し余裕を持って午前11時過ぎに自宅を出ました。明浜町高山へのルートは三瓶から、宇和町から、法華津峠入り口からと色々ありますが、今回は宇和町からの道を選びました。

 このルートは10数年前1度だけ通ったことがありますが、途中頂上付近に眺望の良い山岳公園という看板があったのを思い出し、人も殆ど訪れないような公園に立寄りました。狭い駐車場には格好いい赤いスポーツカータイプの乗用車が一台止まっていて、車内では人が来ないであろうと思ったのか、若いカップルが車の窓を開けたまま椅子を倒し車内で抱き合っていました。見て見ぬふりをして展望台に上がり下界の眺望を楽しみ、風景を写真に収めましたが、二人は私の存在にやっと気づいたようで、気まずそうに窓を閉め、私の去るのを待っているようでした。

峠から高山集落までの道はつづら折りで、離合に苦労する狭い道でしたが、やっとの思いで私たちの町を通る国道と同じ378号まで出ました。会場となる西予市役所明浜総合支所は、海のすぐ近くにありました。10数年前合併前の明浜町役場だったこの場所を訪ねた時、当時の酒井町長さんが「若松さん所には日本で一番海に近い駅があるそうですが、わが町の役場も日本一海に近い庁舎です」と胸を張られました、津波災害以降市役所施設が海に近いと、災害時の本部通信機能がマヒすることから、余り自慢にならなくなったようだと、昔を思い出し一人苦笑しました。

「大雨と 台風襲来 重なって 何度も延期 三度目さえも」

 「二度あれば 三度目もある 案の定 それでもラッキー 昨日はできた」

 「頂上の 山岳公園 スポーツカー 若いカップル 昼から抱き合い」

 「リアス式 海岸一望 展望台 遠くにかすむ 九州さえも」 

 

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