人間牧場

〇息子たちの無謀な挑戦

 真冬の寒いこの時期に、しかも夜間たった2~3人で、伊予市街から南予の大洲市まで歩くという計画を息子から聞いた時、「夏の暑い頃の涼みがてらのナイトウォークなら分かるが、馬鹿げてる。止めなさい」といい、家族全員のひんしゅくをかいました。それでも息子と公民館主事の隅田さんの決意は固く、1月5日金曜日の夜予定通り伊予市を出発したようでした。気になりながらも疲れて寝込んでしまったため朝目が覚めて孫に、「お父さんは帰ったか?」と聞くと、「まだ帰ってない」というのです。

 昼前疲れて消衰しきった息子が帰ってきました。聞けば長浜辺りで激しい雨風に遭い、少し雨宿りしたものの止む気配がないため、冷たい雨風に濡れながら遅れに遅れて10時ころに目的地の大洲へ着き、列車で帰ったそうで、帰るとバタンキューでした。子を思う親としては「何という馬鹿げた無謀な挑戦」だと思いますが、それをやり遂げた息子には、少しばかりの小さな拍手を送ってやりましたが、誉める越に入るので面と向かっては誉めるどころか、「余り無理をするな」と戒めました。

 妻は、「あなたの若い頃を見ているようだ」とか、「誰の子でしょう。似んでもいいことばかり似て」とか、開いた口が塞がらないような諦めっぽい言葉を私にしました。いつものことながらいいことは「自分似」、悪いことは「あなた似」なのです。ある部分納得しているものの、最近息子はやることなすこと私に似て来たようにも思えるのです。地域づくりと称して街中で映画祭を開いたり、カブトムシを松山空港で無償で配ったり、一銭にもならないことをまあやりたい放題です。それでも親に似て私心を捨て、地域づくりに興味を持ち、実践しつつあることは誉めてやりたいし心境です。

「この寒い 真冬の夜に ウォークする 無謀思える あえて挑戦」

  「何のため? 意味もないのに やりたいと 思うことこそ 若者特権」

  「雨風に 行く手阻まれ 雨宿り それでも濡れて 進んだ勇気」

  「馬鹿げれる やらない人は 口々に 言うかもしれぬ やった満足」

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