人間牧場

〇おじいちゃんはアリみたい

 今朝1年生の孫奏心が、夏休みの宿題で読書感想文を書いていました。読んだ本は「アリとくらす虫」という本でした。書きながら「アリとキリギリス」の話をしました。孫奏心は保育園での発表会で、「アリとキリギリス」という劇をしたことがあるので、その話をよく覚えてるようで、いきなり「おじいちゃんはアリみたいじゃねえ」と言いました。「何で?」と尋ねると、「だっておじいちゃんはよく働くもん」だそうです。

 確かに私は孫から「アリ」と表現されるほど、働くというよりよく動きます。朝早くから夜遅くまで、妻の表現を借りればまるで「マグロ」のように、死ぬまで活発に泳ぎ続けるようです。昨日人間牧場へお墓に供えるシキビを取りに行きました。人間牧場入口にある西嶋さんの家の前を通ると、家族総出でブドウの出荷準備に追われていました。車を止めて世間話に花を咲かせましたが、息子さんが「お盆もお正月も、土日もない農業は中々大変で、まるでアリみたいな生活です」と言いながら、「それでもキリギリスのような都会の人を羨ましいとは思いません」と話され、納得してしまいました。

 息子さんはつい最近見たテレビ番組で、「若者がキリギリスのようになっている」というのを見たそうです。昔の人は「お金を貯めてから使って」いましたが、今の人は「使ってから返す」のだそうです。生活費や遊興費はキャッシュレスのため現金が手元になくてもカードで簡単に使うことができるので、気がつけば安いゼロ金利時代といいながら、借金が膨らみ自己破産する人もいるのです。キリギリス生活を楽しみ、なくなれば生活保護を受けるといった風潮は、日本の将来に暗い影を投げかけています。勿論借金まみれの日本政府の無策ぶりにも警鐘を鳴らさなければなりません。

 昨日蜂蜜を採集する作業をしていて、蜂蜜が2~3滴地上に落ちました。それを目敏く見つけたアリが猛暑の地面を痛がるでもなく群がり、せっせとどこかへ運ぼうとしていました。一方地上戦のアリとは別に蜂蜜目がけて働き蜂が空中戦を展開して垂れ蜜付近を盛んに飛び交い始めました。アリや働き蜂にはお盆も正月も土日もありません。でも冬になっても夏の暑い時期に蓄えた餌で、厳しい冬を越せるのです。私もアリや働き蜂にあやかり、せっせと冬越しの体力を蓄えたいものです。

  「孫私 アリのようだと 言ってくれ 夏バテ少し 元気回復」

  「今頃の 人は貯めずに まず使う キャッシュレスゆえ なくて使える」

  「蜂蜜の 一滴二滴 アリと蜂 我田引水 激しく争奪」

  「冬越しの ためにせっせと 働いて 体力蓄え 元気に冬を」

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