人間牧場

○夕焼けビールトロッコ列車に乗る

 2ヶ月前のある日、年輪塾小番頭の松本さんから、「8月23日(ふたみの日)に夕焼けビールトロッコ列車を一両刈りきろうと思うので、予定を空けておいてください」と連絡が入りました。ビール列車はJR予讃線海岸回りの夏(7月8月)の風物として、ツアーが売り出されると直ぐに完売されるほどの人気で、今ではすっかり定着した企画ですが、23日は平日の木曜日のため、列車を借り切っても果たして55席を埋めることができるか、他人事ながら心配しましたが、今の双海のまちづくりは存分な力が充電されていて、何と満席での運行となりました。

トロッコビール列車のチラシ

 昨日はこのところの天候不順で朝からあいにくの雨でこれまた心配しましたが、夕方になると西の空が明るくなって、爽やかな初秋といった感じのする天気でした。今回のビール列車の始発駅は松山です。私たち一行4人は地域事務所の武智さんに伊予市駅まで送ってもらいました。伊予市駅でトロッコに移った松山乗車組と伊予市乗車組は合流して、早速座席机上に配られたビールで乾杯し、賑やかにスタートしました。向井原を過ぎ三秋峠をゆっくりと越え双海に入ると、高野川辺りから眼下に晩夏の伊予灘の海が開け、心地よい風がトロッコ列車全体を包み込みました。

伊予市駅を出発するトロッコ列車

 2ヶ月前土砂崩壊に列車が乗り上げて脱線不通になった現場を、ノロノロ運転で通るといきなり上灘川に架かる長い鉄橋を通ります。わが家をはじめ懐かしくも感じる家並みを見ながらトンネルを抜けると上灘駅到着です。ここで何人かの人や荷物を乗せ、まるで水墨画を見ているような幻想的な景色を見ながら多いに盛り上がりました。下灘~喜多灘~長浜と進むにつれて呑むほどに酔い、酔うほどに飲んで長浜駅到着です。長浜では40分の休憩時間がありますが、既に辺りは暗く何処行く当てもなくトロッコから一旦降ろされるので、トイレ休憩をしたり雑談をしたりしながら過ごさなければなりません。そこで松本さんや富田さんが考え付いたのは、長浜駅の駅舎待合室を借りてのギター演奏と落伍という小イベントでした。

トロッコ列車の車内

 その矛先は当然私に向いていて、数日前落伍をするように言われていたので、木になるカバンに裂き織の羽織りとハーモニカを忍ばせていたのを取り出し、20分間思いつくままに演じました。酒の勢いとは偉いもので、落伍は予想を超えた大爆笑で多いに盛り上がりました。また私の後には市役所の岡井さんがギターを弾きながら歌い盛り上げてくれました。
 帰りはビールに加えチューハイもあって、呑み直しの二次会が伊予市駅まで延々続いたようでした。私は上灘駅で下車し、トロッコ列車をホームから見送りましたが、これもまた味のある風景でした。

 

車窓からの眺め

 トロッコには顔見知りの人が殆んどで、中予地方局の前神女史の計らい宜しく多くの関係者も同乗して、まちづくりシンポジウム列車といった感じでした。シンポジウムの語源は「酒を飲みながら語り合う」ことですから、これはもうピッタリで、偶然にも戒能県議さんも同乗していて立ち話をしました。また顔見知りの和田由美子ファミリーもいて、参加してよかったという印象でした。
 私がこの線路にトロッコ列車を走らせたいと思ったのはもう20年も前でした。四万十川を走るトロッコ列車を借りてきて試験的に走らせたり、当時のJR四国の社長さんに蒸気機関車を走らせて欲しいとハガキを何枚も書いて実現したりした思い出は数多くあります。その出発となった下灘駅のプラットホームコンサートもいよいよ来週9月1日(土)に迫ってきました。ワクワク・ドキドキ・ジーンがまた再来しそうです。

 

  「予讃線 海岸周りの トロッコに 乗ってビールを 飲みつつ夕景」

  「酒呑まず お茶で乾杯 したけれど 時間が経てば 酔った気分で」

  「二十年 前にトロッコ 走らせた 思えば懐かし あれやこれやが」

  「駅舎にて 落伍演じる 計らいに 赤鬼たちが 口開け笑う」

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