人間牧場

〇蜂蜜の採集

 今年の7月20日に人間牧場に設置している巣箱2つから、2升5号もの蜂蜜を採集してから4ヶ月余りが過ぎました。人間牧場の巣箱1つとわが家の裏山に3つ、師走を迎えたというのに今なおそれぞれの巣箱に、ミツバチの活発な出入りが見られるし、時々巣箱の下板の掃除をする時、デジカメを差し込んで観察すると、かなり下まで営巣が確認できるようなので、ミツバチの師匠山奥組の井上登さんに相談したところ、少し遅いかも知れないが、今年のうちに蜂蜜採集作業をすることになり、12月2日井上さんに来てもらい作業をしました。
 まず人間牧場の重箱型巣箱5段の上2段を切り取る作業をしました。これは下3段の巣を残し種蜂として越冬させる方法です。残念ながら切り取った上1段目はすっからかん、上2段目はちょっぴりでした。越冬のために残しておいた下3段には沢山の蜂蜜が確認されましたが、種蜂として残すため採集を断念しました。

採蜜作業を指導する井上登ミツバチ師匠

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 続いて自宅の裏山に帰り、3つのうちスムシの仕業で全滅した裏山1号(撤去中)を除き、裏山2号と裏山3号の採集作業を行いました。この日は雨が心配でしたが朝から風もなく、穏やかで暖かい日でした。井上さんの指導というよりは井上さんにおんぶに抱っこの作業で、僅か1時間弱で二つの巣箱の全ての巣を切り取りました。天板のネジを自動ドライバーでゆっくり外し、横に倒す方法に巣箱のミツバチたちは驚いて、大騒ぎをしているようでしたが、防虫ネットを被りゴム手袋をして重装備していたため、刺されることもなく全作業を終えました。裏山2号巣箱も裏山3号巣箱も、設置してから2年で初めての蜂蜜採集なので、ワクワク・ドキドキしましたが、採集した巣を手で持った感触では、濃厚な蜂蜜が確認され、2升程度はあるのではとにんまりしました。
 全ての作業が終って井上さんが帰るころには小雨がポツポツ降り出し始め、その後大風が吹いたのですから、ラッキーだったとしか言いようがありません。

 巣を全て捕られた巣箱のミツバチは残念ながら巣箱で越冬することは厳しいようです。そこで少しでも恩返しをしようと、白いトレーに砂糖を入れて水で溶かし、二つの巣箱の中へそっと入れてやりました。ミツバチは大喜びでトレーの砂糖水に群がってあっという間に食べ尽くしていたようです。その際ゴム手袋の中に入っていたミツバチに気付かず、チクリ一刺し刺されてしまい、手の甲が腫れ上がりましたが、蜂蜜を横取りした仕打ちと諦めました。
 さあそれからが大変です。採集した蜂蜜の巣を特製のプラスチック流下式バケツに入れ、家のサウナに持ち込んで温度をかけました。7月20日に採集した時は、外の気温が30度近くあって、ビニール袋を被せただけで一も二もなく簡単に蜂蜜が下りてきましたが、この時期の10度前後の温度では、蜂蜜は下りてこないのです。狭い家庭用サウナでの作業は窮屈な感じもしたり、サウナの温度を長時間かけると電気代も馬鹿にならないと、多少自責の念にかられましたが、行き掛かり上仕方がないと諦め、昨日は朝からテレビを見ながら蜂蜜採集作業に没頭しました。
 お陰様で只今のところ1升瓶で2升5合もの、蜂蜜を採集することができました。これを遠めで見ていた長男息子は大喜びで、早速また糖度計で計りながら小瓶に詰めてラベルを貼り製品を作ることでしょう。ちなみに今年はラベルを貼った蜂蜜が3本売れました。売れたといっても私がオークションのセリ人をして、顔見知りの知人に1本3千円で押し売りしただけのことなのです。ただし3千円×3本=9千円は公民館主事赤石さんたちの絆プロジェクトに全額寄付をしました。ミツバチも人助けに一役買ったのです。
 今年は7月20日の採蜜と12月2日の採蜜で合計5升以上の収穫がありました。蜂に刺された以外は目出度し目出度し、目出度目出度の若松様でした。

 

12月2日に採集した2升7合の蜂蜜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  「師走だと いうのに蜂の 蜜を採る 蜂もびっくり 右往左往し」

  「採集した 蜜蜂の巣を サウナ入れ トロリトロリと 滴るを待つ」

  「お陰さま 二回で五升 蜂蜜を 収穫嬉し 今年を終える」

  「蜂蜜を オークション出す 売り上げた 金は全額 被災に寄付し」

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