shin-1さんの日記

〇青梅の漬け込み作業(その2)

 県公連主事会との交流会から8時過ぎに帰ってみると、妻は台所で梅の漬け込み作業をしていました。私が計量してざるで水切りしていたものを、梅干用は樽にビニール袋を入れてその中に塩15パーセントと青梅を入れるのです。昔は塩加減は30パーセントと決まっていましたが、今は健康のために減塩梅干にするのです。塩分15パーセントは限界線ぎりぎりで、下手をすると梅雨時期なのでカビてしまうのです。

 そこで威力を発揮するのがビニール袋と少々のホワイトリカーです。ホワイトリカーのアルコールが防カビの役目を果たし、ビニール袋がカビの侵入を防ぐのです。

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 妻は毎年の作業なので手際がよく、塩も砂糖もホワイトリカーもあらかじめ購入していて、私が自宅に帰った頃には殆んどの作業を終えていました。広口瓶に3キロの梅を入れ、交互に砂糖をゆすって入れ、最後は防カビのためにホワイトリカーをコップ半分くらい入れて蓋をして密封し、熱いお湯で絞ったふきんで瓶全体を拭いて作業は終りました。

 瓶の重さを加えると総重量が9キロ近くになる瓶を暗くなった庭を通って、地下室まで運びました。地下室には電気が通っていないので妻が懐中電灯で照らしながら、地下室の中に入っている私に手渡してくれました。


 この地下室は元々親父が鯉を飼っていた池でした。鯉が全滅した時池を埋める予定でしたが、勿体ないからと池の表面にスラブを打って畳半畳分を入り口に開けて地下室にしました。実はこの地下室が今ではとても重宝で、梅干と梅酒の熟成保存庫として大いに活用しているのです。

 私は梅干が大好きで殆んど毎日一個は食べます。またイワシやサバなどの青魚を煮るときも料理用として使います。また親類には漁師さんが多く、猟師さんは出漁する時弁当に梅干は欠かせないらしく、物々交換のような形で魚のお裾分けのお礼に差し上げ喜ばれています。

 妻と私が手間隙賭けて作った梅酒も、友人たちに差し上げると大層喜んでくれます。今年も新酒ならぬ新梅酒を絞ったので、とりあえず息子や娘におすそ分けしてやろうと思っています。


 人間牧場の梅林にはまだ取り残りの青梅が残っているものと思われます。今日は県公連主事部会の主事さんたちが大勢で人間牧場へ研修にやって来ます。講義を頼まれていますが、その講義も午前通で終わる予定なので、弁当を持参して午後から残りの梅を収穫したいと思っています。

 今思えば一昨日雨の中で雨合羽を着て梅の殆んどを収穫した作業がいかに貴重であったか、まさに敬愛する二宮尊徳の「積小為大」の教えの実践でした。仕事を先送りするか前取りするかはそのときの気分や判断で決まります。多少無理をしても前取りして仕事をしていると心に余裕ができるし、人に仕事を分配できるのです。地下室で熟成のための深い眠りに就いた梅酒を思いながら、昨夜は寝る前に絞りたての冷えた梅酒を少しだけ妻と二人で愛飲し、深い眠りに就きました。


  「青梅を 洗ってざるで 水切りし 梅酒梅干 それぞれ漬ける」

  「甘い梅 しょっぱい梅と 使い分け どちらも暮らし 潤いつくる」

  「毎年の 事ゆえ妻は 馴れたもの 要領よくて 感心しきり」

  「絞りたて 梅酒飲みつつ テレビ見る 今日も一日 忙しかった」

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〇青梅の漬け込み作業(その1)

 降りしきる雨の中で雨合羽を着て収穫した50キロ近くの青梅の処理をしなければならない、少し重たい憂鬱感を抱きながら、それでも妻も仕事で出払っているので、結局自分しかいないことを悟って、昨日は午後から青梅の漬け込み作業を始めました。

 その準備段階として地下室に眠らせている昨年までに漬け込んだ梅酒用広口8キロ瓶を7本取り出して、近所の酒屋さんから貰ってきた一升瓶10本を丁寧に洗ってラベルを剥がし、最後は熱湯消毒をして台所の机の上に並べて水気を取りました。

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 運よく息子嫁が広口瓶から一升瓶に移す作業を手伝ってくれたお陰で、ジョウゴやこしき用金網ざるから零すこともなく完璧に移し終えました。一升瓶に入った琥珀色の透き通った梅酒はとても綺麗で、息子嫁と試飲してみましたが、いい具合に熟成されていました。昨日はとりあえず7本分を、一升瓶10本と五合瓶2本を絞りました。その色つき一升瓶にインデックス用のラベルに「2011」と書き込んで貼り付けました。これはわが家のちょっとしたこだわりで、こうして冷暗な地下室に保存しておけば、ワインと同じように年代物の熟成した梅酒を楽しむことができるのです。梅酒を地下室に運んでから、広口瓶に残った梅を片付ける作業です。

 本当は全ての梅の実を使いジャムに加工したいのですが、20キロ以上もあるしそれ程暇もないので、とりあえず2瓶の梅を取り出して鍋に移し、残り5瓶分は残念ながらゴミにすることを決意しました。鍋に入れられた梅酒シロップにまみれた梅の実は、煮詰めて種を取るだけで砂糖を加えなくても立派な梅ジャムができるのです。しかし6キロもの梅の種を取るのは用意ではなく、一度火に掛けて熱を加え柔らかくしてからしゃもじで潰し、種を分離させましたが、これが中々重労働で、1時間近くもかかってしまいました。それでもジャムというよりは湯練とでもいうべきものが沢山出来上がりました。とろ火で煮詰めたジャムはお茶漬けのお供として、当分の間わが家の食卓を賑わせることでしょう。

 次はいよいよ今年収穫した青梅の洗浄です。梅の実を梅干用と梅酒用に選り分け、ゴミやヘタを取り大きなたるに入れて何回も水洗いしました。計りで測ってとりあえず12キロずつをざるに二つつくり、ざるに移して水気を取りました。続いて梅酒用の梅も12キロずつ水洗いしました。広口瓶一つに3キロの梅と、2.5キロの砂糖、それにカビ防止のために少しホワイトリカーを使うのですが、この作業がまた大変なのです。

 梅を洗って計量し水気を切るまでの作業が終ったところで、私は県公連主事部会の交流会に出かけました。少し早く帰って漬け込みをしようと思っていました。


  「梅の処理 まるでイモヅル 一升瓶 準備しながら 次から次へ」

  「一昨年 漬けた梅酒を 取り出して ジョウゴ差込み 一升瓶へ」

  「漬けたカス 使えばジャムに 変身し 手造り加工 食卓賑わす」

  「不作だと 思っているか 結果的 丁度よいほど 梅酒梅干」


 

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