shin-1さんの日記

○二日ぶりに日本一の夕日に会えました

 松山観光港に姑息船が着いたのは5時頃でした。さっきまで高かった太陽が西に傾き夕暮れ間近を思わせていましたが、ひょっとしたら間に合うかも知れないと、出来るだけ近道を通って車を走らせ家路を急ぎました。高浜から空港通り、垣生、松前から伊予と走るにつれて夕日は益々西に傾き、あるいは間に合わないかも知れないと少々不安になってきました。こんな時に限って前を走る車がノロノロで少しイライラしました。

 三秋の峠を下ると懐かしいわがふるさとの海が見え、夕日が水平線近くに降りていました。高野川の空き地に車を止め、急いでデジカメを取り出しました。既に何台かの車が止まっていて乗客が夕日を見ながらデジカメや携帯電話で盛んにシャッターを押していました。

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 夕日馬鹿を自認する私としてはチャンスだと思って、思い切って海岸線まで降りて見ました。いやあ素晴らしい夕景でした。山陰も山陽もまた瀬戸内の島々もそれぞれの趣がありましたが、双海の夕日はやはり日本一だと確信しましたが、多少疲れていたのか、はたまた興奮でそのことに気がつかなかったのか、写っている写真の殆どが、水平線が多少ゆがんでいるのです。写真は本来水平線を画面の上下と同じ水平に写さなければド素人の烙印を押されてしまいます。今日の私の写真の出来栄えはまさに度素人の域を脱していませんので悪しからずご了承の上ご鑑賞下さい。

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 夕日に続く金色の道がやがて薄くなり、夕日も輝きを失って西の水平線に沈んだので我に返って車まで戻りました。そこへ妻から電話で「お父さん今何処?」でした。「高野川まで帰って夕日を見ている。今日の夕日は素晴らしかった」と言うと、「えっもう双海?」でした。それもそのはず、「今日はひょっとしたら遅くなるかも知れない」と言っていたのです。

 自宅へ帰り着替えて食事をしながらデジカメに写った写真を見せながら優位を自慢すると、「お父さんも相変わらず夕日のことになるとまるで気違いになるのね」と、二日ぶりの帰郷で家のことを心配するのかと思いきや、夕日を自慢する私の姿を呆れ返っていました。


  「急ぎ足 帰って沈む 夕日見る 何処か癒され 疲れ忘れて」

  「綺麗かろう 妻に自慢の 夕日見せ 馬鹿さ加減を お互い笑う」

  「日本一 褒めてやりたい 気分なる 夕日を前に しみじみ思う」

  「どれ程の 夕日を見たか 知らねども やはり一番 双海の夕日」

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shin-1さんの日記

○島根県益田から峠を越えて家路へ

 「日本海の魚も美味しいので、回転寿司で寿司でも食べますか」という塩満さんの言葉に誘われて、JR益田駅近くの回転寿司の店へ立ち寄りました。お昼だというのに日曜日のためか、また塩満さんのいうとおり、地元で人気の美味しい店だからか、店内は既に満員の盛況でした。案内されてカウンターに座り、湯飲みにお茶の袋を入れて蛇口からお湯を並々と注ぎました。さっきまで本俣賀自治会主催の講演会で90分間も熱弁をふるっていたせいか、喉がかれていたのです。

 お茶をすすってやっと落ち着いたところで目の前を素通りする寿司の中から好みに合った新鮮な鯵の寿司を取りまず食べましたが、日本海の海の幸が口いっぱいに広がり、思わず「美味しいですね」と横に座った塩満さんに相槌を打ちました。続いて珍しい高菜の寿司をほおばると、これまた春の匂いがしてきました。

 寿司を食べながら様々な話をしましたが、お昼のことゆえ思った程食は進まず二人とも5皿程度積み上げただけで塩満さんが清算し店を出ました。

 

 島根県益田市の寿司店を「今から出ます」と連絡して、昨日の午後の会場となった美都町ふれあいホールの前で待ち合わせた真砂自治センター長大庭さんと落ち合い、昨日来た国道191号を走り島根県と広島県の県境を越えました。昨日は珍しそうに眺めた雪に埋まった峠の道も個の二日間の好天ですっかり雪解けしていました。それでも個のシーズン最後のスキーを楽しもういうスキー客の車が沢山通り過ぎて行きました。

 「雪道なので少し余裕を持って走りましょう」と塩満さんが言っていましたが、広島までの交通は全て順調に走ったものの、広島の入り口付近はやはりスキー客の帰りの車で混雑していましたが、それでも予定していた午後3時30分の高速船の出発時刻より30分も早く到着しました。

 山陰の雪をかぶった山々と同じ中国地方なのに、瀬戸内に面した山陽は穏やかで、まさに春を思わせるような陽気で、カートを着て降り立つと少し汗ばむような感じさえしました。遠路二日間にわたって送迎してもらった塩満さんと大庭さんに感謝しながら再開を約束して別れました。

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(島を結ぶフェリーや高速船が発着する広島宇品の港)

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(私が乗船した広島と松山を結ぶ高速双胴船)

 私は65歳の高齢者になっていて、切符売り場の一覧表に目をやると「高齢者2割引」という項目が目に付きました。切符を売るカウンターのおばさんに「私は高齢者のですが」と申告すると、見た目は若い私の容姿を見渡し怪訝そうに「証明するものがありますか」と尋ねられました。背広のうちポケットから免許証を取り出し「はい昭和19年生まれです」と見せると、「灰結構です。失礼しました」と2割差し引いたきっぷを渡してくれました。この航路は船に乗っている時間が僅か1時間余りなのに6千9百円とまるで新幹線並みの金額です、いつも高いと感じていましたが、2割引だと5千5百20円なので嬉しい割引でした。しかしシルバー割引を喜ぶべきか否か複雑な心境になりました。

 昨日の瀬戸内海は波もなく穏やかで、まるで「春の海」といった陽気に包まれ、窓越しに見えては消える島々も長閑なたたずまいを見せていました。途中寄航した呉では大和ミュージアムの見学者が沢山乗り込み、賑やかな酒盛りが始まっていました。

  「日本も 広いもんだと 納得す 雪の山陰 越えて山陽」

  「往復を 送迎してまで くれた友 感謝感激 しつつ分かれる」

  「美味いもの 食べ過ぎたのか 旅先で まるで大名 気分になりて」

  「団体が 乗り込み船内 賑やかに 聞けば大和を 見たと大声」  

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