shin-1さんの日記

○本当の意味が分らない

 私たちは日々の暮らしの中で何気なく使いっている言葉が沢山あります。特に英語の苦手な私にとって、英語なのか和製英語なのか分らないカタカナ語は本当に困ってしまいます。「それは何?」と聞けばいいものを、分からないのに分ったような顔をしていなければならないのもつらいことです。私はその都度資料の端にメモをして帰り、イミダスやカタカナ語辞典などで意味を調べるようにしていますが、こうもあり過ぎると間に合わずお手上げといった感じです。

 その昔、まちづくりの現場でアメニティやコミュニティといった言葉が流行したことがありました。今なら誰もが知っているこの言葉も最初は戸惑い、使う度に説明を付けて喋っていました。私にとって役場35年間の後半部分は議会議員さんとのやり取りや議会対策が必要な職責だったため、随分と物議をかもしたことを今でも忘れることが出来ません。議員さんは知らなくても知ったかぶりで横文字やカタカ語を平気で喋ります。その方が格好いいし、知的に見えたり勉強しているように見えるからかもしれませんが、とにかくカタカナ語をよく使いました。こちらも負けずと答弁書には横文字をふんだんに取り入れ、議員さんの質問を煙に巻くのです。

 アメニティは飴を食べてお茶を飲むからアメニティと冗談交じりに言った言葉を本気にしてみんなの前で大笑いした滑稽な話ならまだ許されるのですが、シンポジウムについては新聞にまで載るほどの混乱ぶりでした。

 ある年の3月議会だったと記憶しています。町長がシンポジウムに要する予算の提案理由を説明しました。ところがある議員が「町長質問」と手を挙げました。議長に促されて質問に立ったある議員さんは「ただ今町長の説明されたインポジウムの予算について質問いたします」と大真面目で質問したのです。議会全体から思わず大きな笑い声が聞こえました。その笑い声を聞いたその議員は「私がインポジウムの予算について説明を求めているのに笑うとはけしからん」と怒り始めたのです。笑いを止めた町長は「A議員にお答えいたします。シンポジウムは町を起こすためにするのですが、インポジウムでは町が起きません」と名言中の名言を答弁しました。A議員の横にいたB議員がA議員に「おいシンポとインポは意味が違う」と諭され、自分のいった事に気付いたA議員は議長の許しを得て発言のお訂正を求めたという笑うに笑えない話です。このように一字違いで前々意味の違う言葉は沢山あります。

 最近テレビショッピングやカタログ販売が普及して、コールセンターがあちらこちらに出来ています。先日ある村おこしで有名な村にコールセンターオープンしました。その開所式である議員があいさつに立ち知ったかぶりで横文字を並べて喋ったのです。議員さんはコールセンターに若い女性を沢山雇えた雇用促進を強調したかったのでしょうが、コールセンターに勤務する女性のことをコールガールと盛んに何度も喋ったのです。ご存知のようにコールガールとは電話で呼び出される売春婦のことで、決して好ましい言葉ではないはずなのですが、何人かの出席した女性からブーイングが起きたのです。

 知らない言葉は喋らない。聞いて分らなかった問い返す。決して恥でないこんな気持ちで日々を暮らしたいものです。

  何時の間に 知ったかぶりの カタカナ語 そういう私も 意味は分からず」

  「横文字を いえば頭が いいような 錯覚誤解 日本語使え」

  「教えてる 人に学生 質問す カタカナ言葉 理解できない」

  「テンションを 高めて話せ 妻が言う 何処で覚えた あんたは偉い」

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shin-1さんの日記

○勘違いの間違い

 地元の農協から講演を依頼されたのは2月頃でした。代表を務める清水さんは双海町の第1回海外派遣生としてアメリカへ行った方だし、私が教育委員会で社会教育をやっていた若かった頃、青年団長をした肝胆相照らす中なので無碍に断ることも出来ず渋々受けていました。正直言って地元での話は好きではありません。フィーリングがピッタリ合って参加者に受け入れられれば良いのですが、中には不満な人もあって必ず後であれこれといわれるのです。「5月15日は随分向こうだな」と自分に納得させていましたが、先方の都合で日程を変更して欲しいと一ヵ月後に連絡が入り、「一日繰り上げて欲しい」というのです。明くる日の水曜日は大学の講義日なので月曜だったらと、何のためらいもなく予定表の5月14日欄に「下灘園芸組合総会講演」と書き込みました。田舎のことなので公文書による講師依頼書もなくてっきり5月14日だと思っていました。そして一昨日午後3時に会場となっている下灘コミュニティセンターへ出かけました。会場周辺には130人も集まる予定ですから車の置き場もないだろうと予測して出かけたものの、駐車場はガラガラ、会場も散閑としていました。支所に勤める顔見知りの女性にそれとはなしに聞いてみましたが、「今日はそんな集会はありません」「組合が会場を借りているのは何日ですか」「5月16日です」「そうですか・・・・・・」でした。

 私の完全な勘違いでした。「一日繰り上げる」という日本語を私は「一日前に持ってくると思ったのです」。その夜相手である清水さんに確認したところ完全に私の一人相撲でした。「繰り上げる」という言葉は数字の上では大きい方へ転じることですから16日で間違いないのですが、予定を繰り上げるというのは「早める」ことだと思いつつも、支所で恥をかき、清水さんに恥をかき、「それはななたが確認しないからだ」と妻からも相当文句を言われて一件落着しました。それでも間違いつつ相手に迷惑を掛けなかったことだけは救いでした。16日を17日に勘違いしていたらそれこそ大変なのです。

 しかしここでまた小さな問題が発生しました。今日水曜日は大学の講義日です。講演が終わるのは午後5時です。下灘から車を走らせれば愛媛大学まで優に1時間半はかかるのです。伊予市から高速道路に乗ると便利なのですが、午後5時過ぎの松山インターチェンジ付近はかなりの混雑が予想され、間違いなく講義に遅刻するのです。大学に勤める娘婿にことの次第を説明し、若干時間が遅れる事を学生に伝えてもらうよう万全を期したのですが、今日は憂うつな一日になってしまいました。それでもこんな事にくじけず、こんな事のないよう肝に銘じながら今日一日を乗り切りたいと思っています。

 昨日人間牧場へ行っていたら、お昼休みに地元の屋外有線放送が聞こえました。「明日は園芸組合の総会です。若松進一さんが講演します」と放送が流れびっくりしました。だまってこっそりと思っていたことが、ここまで大きくなっているなんて思っても見ませんでした。益々憂うつな気持ちになりました。

 私はおっちょこちょいなのでしょう。時々こんなへまをやります。何年か前は和歌山県へ行く予定をすっかり忘れていました。朝早く和歌山県から電話があり、間違いに気付いた私は空港へ電話をしました。しかし残念ながら空いた席はなく満席との事、万事休すと思い電話を切ろとすると、「今キャンセルが一席でました」というのです。急いで身支度を整え僅か1時間という時間で自宅から空港まで突っ走って飛行機に乗り、伊丹に迎えに来てもらった担当者のお陰で和歌山の会場入りしたのが5分前、何食わぬ顔で90分の講演をこなし、再び元来た道を送ってもらって和歌山日帰りの講演旅行は何事もなかったように終わったのです。

 勘違いによる間違いが多いのは歳のせいだけではありません。不注意なだけです。今日を迎えるために何度となく清水さんと打ち合わせをしたはずなのに、大切なことの確認が疎かになりました。

 もう一度鍛えなおして励みたいと肝に銘じました。

  「間違って 二日も前に 講演に 俺ってアホだ 誰もいないで」

  「秘書もなく 自ら管理の 予定表 繰上げしたが 繰上げもせず」

  「妻にさえ 馬鹿にされたる 失態を 学生たちに 何と侘びよか」

  「二日分 講演料を 貰いたい そんな人には 半分十分」

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