人間牧場

〇掃除から学ぶことは多かった

 私は双海町役場に勤めていた現職の頃、自分が中心になって整備したシーサイド公園の掃除を、毎日朝5時から8時までの3時間、12年間もやりました。ある高名な人から「掃除もできない奴は大口を叩くな」と言われてこと、議会で「赤字になったらどうするのか」と質問され、「赤字になったら黒いボールペンで書きます」と答弁し議員に激怒され、「赤字になったらクビだ」と言われたことなどなど、向かい風への反骨からでした。

 

 一日3時間の掃除はかなりきつく、特に雪のちらつく冬の暗い夜明けは想像を絶する厳しいものでしたが、その苦労が報われ赤字どころか担当した10年間は黒字経営が続き、出資してくれた団体へ5%の配当までしたのですから、嬉しい業績でした。掃除の名人鍵山秀三郎さんが掃除から学べることを、①気づく人になれる。②謙虚な人になれる。③感動の心が育まれる。④感謝の心が芽生える。⑤心が磨かれる。と述べていますが、私も掃除で同じことを学びました。

 私は掃除を12年間したことが認められて、観光カリスマ百選に選ばれました。観光カリスマ百選に選ばれた人たちの殆どは、名だたる観光地を作り上げた人が沢山選ばれていますが、掃除で選ばれたのはひょっとしたら私一人かも知れません。観光カリスマに選ばれてから15年の歳月が流れました。先日ジュニアリーダーの皆さんと、灘町海岸で久しぶりに海岸清掃をしました。人数が少ないのでそれほどのゴミは拾えませんでしたが、拾ったゴミは確実になくなり美しくなりました。ゴミを掃除しながら子どもたちに鍵山さんが言っている5つのことを話してやりました。掃除は向かい風を追い風に変えてくれるのです。

「気づく人 謙虚な人に なれるから これから先も 掃除をしようと」

「感動の 心育む 第一歩 掃除しながら 子どもに伝え」

「12年 毎朝ずっと 3時間 お陰様にて 観光カリスマ」

「少なくも 拾ったゴミは 確実に なくなることを 肝に命じる」

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