人間牧場

〇猫に小判

 私は5人兄弟の2番目長男です。すぐ下の弟は、南紀白浜に近い和歌山県古座川町に住んでいますが、姉・妹・弟の3人は町内に住んでいて今のところ健在です。4年前に亡くなった親父は骨董が趣味だけでなく、石や木にも興味があって、亡くなった今も家の至る所に親父の遺した遺物があり、長男たる私がその後を引き継いでいます。

姉の家から里帰りしたケヤキのテーブル

親父は存命中家の横の倉庫を改造して、海の資料館「海舟館」を造ってその殆どを散逸しないように収蔵していますが、親父はわが子が家を建てた度に惜しげもなく、幾つかの自作品をプレゼントしていたようですが、最近私の兄弟もそれぞれいい歳になって、終活のために断捨離をするようになりました。

 その結果親父から貰った置物や、ケヤキのテーブルの置き場に困り、挙句の果ては棄てるのは勿体ないと私の元へ返しに来るのです。その度私は家のあちこちを片付け置き場所を見つけていますが、弟に続いて今度は近くに住む姉から、ケヤキのテーブルを返したいと申し出がありました。早速軽四トラックで出かけ持ち帰りました。

 ケヤキの一枚板テーブルは一人では持ち運びできないほどの重さで、積む時は姉が手伝いましたが、自宅に戻ってからは私一人が一輪車を使って海舟館の入り口まで運び、中へは傷をつけないよう一寸刻みでやっとこさとりあえず運び込みました。暇を見つけて磨こうと思っていますが、「猫に小判」とはよく言ったもので、姉も弟もケヤキのテーブルの値打ちを知らないようです。

「わが息子 娘にそれぞれ お祝いに 親父贈った あれこれが 断捨離終活 里帰りする」

「諺で 猫に小判と 言うのあり 姉や弟 値打ちも知らず」

「今は亡き 親父聞いたら 嘆くはず こんな子どもに 育てた覚え」

「ヨッコラショ ぎっくり腰に ならぬよう 一輪車にて 部屋まで運ぶ」 

 

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