人間牧場

〇行く夏の名残り

 一日に1分程度ながら毎日日没が早くなり、昼の時間と夜の時間が逆転しつつあります。あれほど賑やかに鳴いていたセミの声もいつしか遠のき、時折雨がぱらついたシーサイド公園の砂浜には人影もなく、波が静かに打ち寄せていました。

砂浜に流れ着いた流木もアート

 今年は7月の西日本集中豪雨災害の折、川から流れ出た大量のゴミや流木が砂浜に漂着し、美観を損ねていましたが、そのゴミも沢山の人の努力によってどうにか片付き、元の綺麗な砂浜になりました。その象徴のように恋人岬のすぐ横の砂浜に、かなり大きな流木がそのまま名残のように置かれていました。

 流木は砂浜の波打ち際にあると、まるでアートの作品のようです。島崎藤村の「椰子の実」という歌を思い出しましたが、「この流木は一体どこから流れ着いたのだろう」と思うと愛おしく、流木の上に腰掛けて、遠く近くに見える島影を見つつ、浪打ちの音を聞きました。

デイゴの花が咲いています
まるで花火のようです

 モアイ像のある中庭に、奄美大島瀬戸内町から貰って植えたデイゴの木があります。開園当初は小さかった木も20数年の時を超えてすっかり大きくなり、毎年真っ赤な花を咲かせてくれていますが、今は名残花の季節で、気温が下がると葉を落として冬ごもりします。「ああ今年も暑かった。また来年」と言っているようでした。

「砂浜に 人影もなく ひっそりと 波打ち際に 流木ひとつ」

 「川海を 流れ流れて 辿り着く 流木腰掛け 行く夏思う」

 「流木と 白い砂浜 絵になるな 島崎藤村 口ずさみつつ」

 「中庭の 真っ赤に咲いた デイゴ花 夏惜しみつつ 見る人もなく」 

 

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